くも膜下出血顛末記 その2 手術

2014年12月29日
28日に東京医療センターに救急搬送されて集中治療室にかつぎこまれ、CT等の検査によりくも膜下出血との診断を受けて救命処置を施され、翌29日に手術を受けます。これはあとで知ったことですがくも膜下出血の手術は2種類あります。一つは開頭手術で頭蓋骨を切りとって、破裂した動脈瘤をクリップで挟んで再出血を防ぐ手術(クリッピング)。もう一つは血管内治療といって、脚の付け根の動脈からカテーテルを挿入して脳まで通し、そのカテーテルから紐状のプラチナを動脈瘤のなかにコイル状に詰め込んで動脈瘤に血液が流れこまないようにして再出血を防ぐ手術(コイリング)。詳しい理由ははっきりとは聞いていませんが、私の場合動脈瘤の位置、あるいは形状のせいでクリッピングができなかったため、後者のコイリング手術を受けました(追記:搬送時にすでに脳血管攣縮を起こしており、開頭してクリッピングを行うことができなかったということを、退院後の夏の診察時に担当医にききました)。実際、手術では動脈瘤にプラチナを詰め込むのに手こずり、予定よりも時間がかかったようですが、サポートカテーテルを使って補助することでコイル塞栓を終えたようです。ただ、私は倒れて以降意識はまったくなく、術中術後は麻酔も効いていたので何も覚えていません。

2014年12月30日
その後翌30日に脳神経科集中治療室で意識を取り戻したようです。そして、意識を取り戻したときにせん妄状態で「ちくしょうー」とか言いながら、ベッドに寝たまま柵を蹴飛ばしたり、点滴の針を取ろうとして暴れたため、ベルトやグローブで手足を拘束されたようです。この病気は出血により手足が麻痺して動かなくなることが多いので、医師や看護師は「元気のいい患者だ・・・」と苦笑していたようですが、私は全く覚えていません。はっきりと意識が戻って家族や看護師から病名、病状を聞き、自分のおかれている状況を理解したのは年があけてからです。「くも膜下出血」と聞いても、ほとんど知識がなくピンときませんでしたが、とりあえずしゃべることもできるし、手足も動かすことができたので悲観的にはなりませんでしたが、集中治療室でいろいろなものを体に繋がれ絶対安静という状況でした。
 
ずっとあとで退院して入院時の書類を整理していて、意識のない私に代わって家族が書名した手術、治療の同意書に添えられた説明書を見て背筋がぞっとしました。

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このように予後の非常に悪い病気ですが、高度な医療技術と医療スタッフ、そして家族の判断のおかげで現在ほぼ正常にほとんど不自由なく生活できているのは、ほんとうに驚くべきことで、いくら感謝しても感謝しきれないと思っています。






話はとびますが・・・・2月に退院後に初めて見た美術展は国立近代美術館の高松次郎展でした。ここの展示である作品を見て驚愕しました。脳動脈瘤コイリング手術では下記のようにコブにプラチナを詰めていくのですが・・・・

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高松次郎 「瓶の紐」

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そっくり!
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by mobydick67 | 2015-05-07 10:22 | その他
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