ちょっと前にNHKで放映していた『私のリュックひとつ分 矢野顕子』という番組はなかなか良かった。大切なものをリュックひとつぶんにまとめてもらって、そこからその人の「生き方」のようなものを探る趣向。あの破天荒な天才、矢野顕子が選んだものは意外に凡庸でそれはそれでとても微笑ましかったが、選ばなかったものやそれを選ばなかった理由(というか屁理屈)のほうが面白かった。番組のなかではあまり触れられていなかったが、途中まで候補として残っていたカントリー歌手ロザンナ・キャッシュの自伝Composed: A Memoirがとても気になった。候補にあげた理由と最後に選ばなかった理由を聞いてみたかった。