奥秩父を調べる――飯野頼治

秩父往還いまむかし (さきたま双書)
 
どちらかというと山よりは麓の話が多いが、栃本の話、秩父の峠道が絹の道=シルクロードだったことなど興味深い。


山村と峠道―山ぐに・秩父を巡る (シリーズ山と民俗 (13))

奥秩父の秩父寄りの廃道を歩くとき、最も参考になる本。ただし、奥秩父に関する記述は最初の3章、90ページほど。

多摩への峠道――仙元峠、酉谷峠
甲州への峠道――将監峠、雁坂峠、雁峠
信州への峠道――十文字峠、三国峠

このうち雁坂峠の項で孫四郎峠にも触れられているので引用しておく。

孫四郎峠
 
 地蔵岩より分岐にもどり、100メートル程行くと右に、孫四郎峠を経て雁坂峠にいく旧道が分かれている。ただしこの旧道は、完全に廃道になってしまい、現在たどることは困難である。荒川小屋へも下ることが出来た孫四郎峠には、次のような話が伝えられている。
 「昔、栃本部落に孫四郎という人がいた。彼は、旅人の荷物を雁坂峠の頂上まで運び、その駄賃で生計をたてていた。
 しかし雁坂峠までは長くて険しい山道である。そこで彼は、途中にある荒川小屋への分岐点まで来ると、背負っていた客の荷物をおろし、お客さん、ここが雁坂峠だよ。といつわって駄賃をもらうと、さっさと栃本へ引き返してしまった。
 いつしか村人たちはこの地点を孫四郎峠と呼ぶようになった。」
 なお、孫四郎は甲州武田氏の家臣で、後に栃本に移り住んだ人物だったともいう。



今年は、この孫四郎峠と雁坂嶺の間を歩いてみたい。2113mの妙に広いところも気になる。

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実は、明日から奥秩父を2泊3日で縦走する予定を組んでいたが延期にした。別に何かに遠慮して自粛したわけではない。山を歩きたいが、何か気持ちがざわざわして落ち着かないし、こんな時に家を空けてしまうのも不安だからだ。もう少し世の中が落ち着いてきたら歩きに行こうと思う。山は逃げない。

今日、頼んでおいた奥秩父関係の古雑誌や古地図が幾つか届いたので、この週末は酒でも飲みながら机上で地図や山行記上の今はなき道を辿ってみる。

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by mobydick67 | 2011-03-19 22:31 | 奥秩父:山歩きと備忘録
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