「デルス・ウザーラ」の舞台となったシホテアリニ山脈の資料はないかと調べていると、写真家
福田俊司さんがこの地方を取材してたくさんの本や写真集を出していることを知ったので読んでみた。
シベリア大自然
大判の写真集だが、シホテアリニ山脈の写真は少ない。シベリアの雰囲気を知ることできる美しい写真多数。
カラー版 シベリア動物誌 (岩波新書)
第1章「タイガにシベリアトラを追う」が、シホテアリニ近辺の狩猟紀行。森、川を写した写真があり、想像力が膨らむ。
ウスリートラを追って―シベリア5年間の撮影記録 (人間ライブラリー)
子供向けの本なのか、すべての漢字にるびがふられていて、読みやすくてよろしい。内容は決して子供向けに噛み砕いて書かれたものではなく、大人が読んでも充分楽しめる。
この他に福田さんの本ではないが、
森の人 デルス・ウザラー(絵本)と同じ画家が挿絵を担当している
鹿よおれの兄弟よ (世界傑作絵本シリーズ)からはデルスらゴリド人の風俗やシベリアの風景がよくわかるし、なにより鹿を狩って家に持ち帰る、ただそれだけの話の中にゴリド人の自然観、世界観が込められている素晴らしい絵本。
しかしこの
NHKのニュース動画にあるように、森林伐採が進み、タイガの風景も変わってしまったようだ。
領土問題とかいろいろあるようだけど、いつかこのシホテアリニの山や森をゆっくり歩いてみたい。