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山岳遭難の傾向と対策??

今日発売の岳人 2010年12月の特集は「2010年山岳遭難を振り返る」。


様々な例を挙げ、色々な角度から遭難事故を分析していて興味深い。先日テレビでも事故後のひどい様子が放送されていた服部文祥による南アルプスでの滑落事故報告もある。これまで読んだ彼の著作、山行記のなかで最も共感できる。これを「屁理屈」の一語で片付けてしまうのはもったいない。さらに今年正月の黒部五郎遭難騒動の渦中の人、山田哲哉参加の座談会も収録されていてこちらも面白い。今、岳人が遭難特集をするなら絶対に外してはいけいない二人(?)だが、ちゃんと二人に自身の言葉で遭難について語らせているところはエラい。

ただ特集全体の基本的論調として、相変わらず高年者による事故の多さを強調する点には少し違和感。中高年による遭難事故の多さは、中高年が入山する登山者に占める割合が多いことが一因であることは自明でそのことも指摘されてはいるが、せっかく個別の遭難例を挙げて検証しているのに最終的におおざっぱに一般化して語ろうとしているのは残念。先日、奥多摩を歩いていても結構若い人が増えたような気がしたけど、今後は先日の沢口山の遭難事故のようにメディアは若年者による軽率な行動としてひとまとめにして槍玉に挙げていくのかな・・・。いずれしにしてもどんな事故も決して人事とは思わないことが大切。明日は我が身・・・。

山田哲哉の「奥秩父 山、谷、道、そして人」もとうとう連載終了。単行本化が楽しみ。
by mobydick67 | 2010-11-15 22:15 |
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