ここ3年ほどはTrekking Poles はブラックダイヤモンド トレイル・コンパクトを使っている。その前は同じスキー用のBlack DiamondのExpedition を山歩き用にずっと使っていたが5,6年で先の石づき部分が欠けてしまったのでTrail Compactに買い換えた。重さが軽くなったぶん強度も少し減ったようで下りでコケそうになったときに強く突いて体重をかけると少し曲がったが、強引に元に戻すと縮小時に若干ひっかかりがあるがとりあえず問題ないのでそのまま使っている。息子用にも別に1セット購入し愛用している。FlickLockシステムはシンプルでトラブルフリーで気に入っているし、コンパクト(最125cm)という短いサイズがあるのも良い。グリップの握りも私の手にサイズがあっている。 と、良いことずくめだがひとつだけ問題が。冬、それも終日0℃を下回るような状況下で行動するときに長い間使用していると、フォーム状のグリップ部分に氷の層が形成されて太くなり、滑って握りにくくなってしまうのだ。握った手の熱で付着した雪が溶けそれが凍って、また雪がついて・・・という具合にどんどん厚くなって、ほおっておくと1日でその層が厚さ10mm弱にもなるので、これまでは早いうちに歯でかじったりしてなるべく氷を付着させないようにしてきた。そもそも冬山用ではないのだろうし、グリップがコルク仕様のものもあるのでそちらを使えばよいかもしれないが、冬だけのためにわざわざ買い換えるのはもったいない。エクスペディションを除けばこれがいちばんコストパフォーマンスもいいし。スノーバスケットだって付属してるし・・・ それで・・・少しだけ改造。用意する材料は熱収縮チューブ。山関係では、長い靴の紐を短くしたときにその末端のほつれ止めに使ったりするやつ。本来はケーブルなどの皮膜を剥いて加工したあと再度皮膜を作って絶縁処理するためもので、私も仕事で音響、映像用のケーブルを作ったりパッチベイを作ったりする際によく使う。細いものは最近では100均などにも置いてあり簡単に手にはいる。今回はグリップにこれを巻くためかなり太いものになりそうなので、会社帰りに仕事用の部材も時々購入する秋葉原電波会館のタイガー無線にポールの現物を持っていって相談(ここは秋葉原で熱収縮チューブの小売では一番品揃えがよいと思う。通販もやっているみたい。)。実際に入れて試してみるとグリップ部分が入るのは40mmΦのもの。よく出まわっているのは商品名はスミチューブといい、通常のものは収縮率が50%。グリップ下部のフォーム部分が約25mmΦ、アルミポールの上部16mm Φ。もしもフォーム部分を全部覆ってアルミポールを末端するには収縮率がちょっと足らない。が、40mmΦのものだけ収縮率が1/3のものを在庫していたので少し高いがこれを購入。 スミチューブB2(3×)40Φ 500mm 、945円(税込) ものさえ手にいれればあとは簡単で、使いたい長さ(縦にも10%くらい縮むのである程度長めに)にチューブを切って熱で縮めるだけ。専用のドライヤーのお化けみたいなやつが会社にはあるが、今回は家で作業したのでコンロを使って弱火の遠火でゆっくりと縮めて出来上がり。ちなみに100均で売ってる細いやつならライターや家庭用ドライヤーでも縮めることができる。 できあがりはこんな感じ。 結局下まで覆うのはやめグリップだけ覆うことに。握らないところには氷はつかないので。これなら汎用の収縮率1/2のものでも良かったかも。またもしもここも覆いたくなったらここだけ30mmΦのもので重ねて処理してもいい。とりあえずビニテや自転車用バーテープを巻くよりは仕上がりもきれいで満足。 耐候性もそこそこあり、低温にも強いので乱暴に扱わなければ大丈夫そう。破れるようなら二重にするという手もある。山はもう雪。次の山行でテストしてみよう。 この熱収縮チューブ他にもいろいろ使えそう・・・
by mobydick67
| 2009-12-12 15:14
| 道具
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