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南アルプス南部を南へ進め その5 大団円へ??


南アルプス南部縦走(8月7日 5日目最終日 聖平小屋~畑薙第一ダム~帰宅)

3:30起床。今日の行動時間はアバウト10時間以上??、バスは畑薙第一ダムを14:25発なので、5:00出発では少し遅い。アルファー米大豆ひじきごはんで朝食。本降りの雨のなかテント撤収し、4:30出発。雨が降り霧が濃いので、雨具上下を着てヘッドランプをつけて出発。

6:00 上河内岳。霧でさっぱり何も見えない。

道は一度草原のようなところに入るがしばら歩くと再び賽の河原のようなところに出る。風も少しあり歩いていても雨具の下は半袖Tシャツ1枚、パンツ1枚なのでけっこう寒い。10人くらいのワンゲルパーティーとすれ違う。80L以上ありそうな巨大な荷物を背負って、うち数人は雨のなか雨具もつけていない。女子などは雨具をつけていてもフードを被っておらず、髪が濡れて乱れている。修行でもしているのだろうか?

ハイジの丘。濃霧時注意とあったので素直に←のほうには行かず縦走路を直進。

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茶臼岳方面、畑薙ダム方面への分岐を左手南東方面に少し下ると霧の向こうに茶臼小屋が見えてくる。ここでもライチョウ二羽ほど見た。結構低いところにもいるんですね。

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7:30 茶臼小屋。
休まず歩いてきたのでここで休憩。コーヒーをオーダーしてできるまでのあいだに腹が減ったのでアルファ米じゃこわかめ御飯でとても早い昼食。土間でコーヒーを飲みながら小屋の方たちと少しお喋り。ここは静岡市井川観光協会が運営している。光岳方面の情報をいろいろ教えていただく。ヤマケイ8月号で南アルプス特集していたのでもっと人が多いかと思ったと言うと、えっ、ヤマケイが特集?!ホント?と言われた。暢気でいごこちのよさそうな小屋だ。コーヒー¥300。ごちそうさま。小屋を出る頃には雨も小降りになってきた。

ここからは樹林帯の中を尾根沿いに下っていく。雨は止み、時々雲の切れ間から明るい青空が覗くようになる。


9:00 横窪沢小屋着。
沢がいくつか出合う場所に建つ小屋。(あまりの湿気にカメラのレンズが内側で結露してここから当分こんな写真ばかりに・・・)

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少し着ているものを脱いだり着替えたりしたかったので小屋からでてきたご主人らしき初老の男性に小屋の前のベンチで休ませてもらいますと言うと、中にどうぞと言われたので言葉に甘えて中の土間へ。若いアルバイトと思われる女性がお盆にお茶と茶菓子を載せて出してくれた。この女性、自分でも山に登るらしく私の荷物を見てテント縦走にしては少ないですねと言う。先ほどすれ違った大荷物のワンゲルパーティーの話をするとあれは早稲田のワンゲルで昨日はここにテントを張り、9泊10日で北岳まで歩くという。えらくゆっくりだがその分食料、燃料が嵩みあの大荷物となったのだろう。ワンゲルってそういうふうにして荷物と山行期間を増やすのか・・・現代に継承される極地作戦ですかね。ここの小屋もいごごちが良くゆっくりしたかったが、先を急ぐので礼を述べて発つ。

ここから先、日帰り、もしくは小屋泊まりと思われる軽装の人とたくさんすれ違う。まだみんな山行初日で里の匂いがする。自慢ではないがきっと自分は山の臭いを放っているハズ。

ここから下のウソッコ沢小屋までのあいだは大量のキノコが・・・。もうどこを見てもキノコだらけ、種類も豊富。カメラもピンボケ、手ぶれ、視野も曇る・・・。

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しつこいようですが、あまりに多種大量のキノコだったためもう少し・・・・

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まだまだあるよ・・・ほらこんなのも・・・

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きのこといえばしいたけ、えのきくらいしか判別できないので、今度来るときはしっかり勉強してキノコ鍋でも作れるようになろう。


9:40 ウソッコ沢避難小屋。管理人のいない小屋。

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小屋の前には看板を飲み込む木が。

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このあと鉄製、アルミ製の階段をいくつか下りて沢に出る。さらに小さな吊り橋を幾つか渡りながら沢の側の道を進み最後にヤレヤレ峠という小さな峠を越えてダム湖の縁に出ると・・・

11:00 畑薙大吊り橋

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渡り終えたところであとはもう林道歩きだけなので、ゲイターを脱いで、濡れたテントをスタッフバックから出し、ザックの雨蓋の下に挟んで乾かしながら歩く。途中東海フォレストの送迎バスが無情にも追い越していく。

12:00 畑薙第1ダム。
ダムの上を渡る前にバス停のような場所があるが山と高原地図によるとバスが停まるのはそこから第二ダムのほうへダムを渡ってさらに歩いた駐車場となっているので先へ進む(これが罠だった・・・)

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12:20 畑薙第一ダム発電所入口駐車場着。なんだ、おどかされたから早出したけど早く着いたじゃん。

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長い山旅の終点(のはずだったのだが・・・)。臨時の登山相談所が設けられていてテント(運動会とかで使うほうのやつ)の下で、男性二人女性一人がのんびりお茶を飲んでいた。お疲れ様と声をかけられ、お茶をごちそうになり下山届けに記入を求められたので記入してバスのことを訊くとバスは静岡から来る便がここで客を降ろすだけで、静岡へ向かう便はここから乗るのではなく先ほどのダムの手前のバス停からしか客を乗せないという。ガチョーーン(古いですね??)。だって2009年版山と高原登山地図にはここまでしかバスの路線が描かれていないのに。そこにいた井川山岳会のおじさんは、13時過ぎに静岡からの便がここに着いたときバスの運転手に頼んでくれるという。もしも駄目だったらそのおじさんの車でダムのバス停まで連れていってくれるとまで言ってくれる(涙)。その親切はうれしいがまあ交渉すればなんとかなると思うので自分でなんとかしますと伝え、下にある草の生えた駐車場でそれまで待つことに。

濡れたテント、ザックなどを広げて乾かしながら僅かに残った焼酎とつまみで一人太陽を浴びながら乾杯。

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下山届けを書くときに頂いた「平成21年度版 南アルプス登山観光情報」という小冊子をパラパラと。実は最初そんなものゴミになるだけなのでいらないと思ったのだが、これが実によくできている。南アルプス全登山口へアクセスするバスの時刻表、コースタイムを簡略化したチャート図で示した山小屋概略図(これなら指の本数以上の足し算ができない私にも何とかコースタイムの計算ができそう)、各登山小屋情報。惜しむらくは、おそらく静岡県側の団体が共同で発行しているからだと思うが、掲載されている10万分の1の地図が塩見岳から光岳までで、塩見以北の白峰三山、甲斐駒、鳳凰三山方面の地図がないことである。その他の情報は全南アルプスを網羅しているのだからケチらないで北部もしっかり載せてくれればよいのに。もし毎年発行しているならば、次に来るときは必ず山行前に入手したい。東京でどっか置いてるとこないですか?

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で、靴下も靴も脱いでシートの上で和んでいると13:00ちょうどくらいに静岡からのバス2台運が到着。どんどん登山者が降りてくる。いそいで駐車場からバスのほうに走って(これが100mくらいある)、運転手と添乗員に静岡駅行にここから乗せてくれないかと頼むが、会社からダム停留所以外では乗せるなと言われていると拒否される。山と高原地図にはここまでしかバスが入らないように描かれていると言っても、そんな他社の出した地図のことは知らないという。それでも食い下がっているとじゃあその地図を見せてみろというのでまた荷物を広げているところまで走って戻り地図をとって引き返し見せた。添乗員も運転手も困った顔して、じゃあ静岡行きの便にここで乗せる訳にはいかないので、ここからダムのバス停までなら今特別に乗せていくという。どうせここで乗せるなら今でも静岡に向かうときでも同じだと思うが、しょうがない。荷物をまとめてくるので5分待ってくれと伝えて、急いで駐車場に戻り急いでひろげた店を撤収してパッキングして(帰宅後、テントのスタッフバックを紛失していることが判明・・・とほほ・・・)バスまで走って、井川山岳会のおじさんになんとかなったことを伝えて礼を言い、バスに乗る。さっきからここ何往復したかな・・・。


バスは5分もしないうちに畑薙バス停につき、これから登る登山客数名とバスを降り、休業中の売店の前で14:25の出発を待つ。自動販売機のジュースの補充にきていたかつてここで売店を出していた女性の娘だという人と、しずてつジャストラインへの不満を語り合って盛り上がっていると、東海フォレストの送迎バスが到着し登山者が10名ほど降りてくる。中に途中小屋で会ったり、道で会って顔を見知った人も数名いる。

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14:25 畑薙第1ダム、バス発。さきほどの駐車場前の臨時登山相談所を通るとき、窓を開け三人にお礼の声をかけた。とても親切にしていただき本当にありがとうございました。決してこのご恩は忘れません!


静岡行きのバス乗り場はここですよ



途中バスは大井川鉄道井川駅でトイレ休憩15分。かつてまだ3歳の息子をつれて鉄道&キャンプ(といってもただの河原でテント張っただけで、川の水を沸かして飲んだりした)でここまできたことがある。売店からいい匂いがしてきたので見てみるとおでんを煮ていたので、スジとハンペンを缶ビールで。1本¥80。スジ絶品。


17:30 静岡駅着。

腹が減った、というか普通の食い物に飢えていたので駅近くの居酒屋に入り、サラダとか、刺身とかコロッケとか生ビールとか日本酒とか・・・・。


鈍行を乗り継ぎ、22時、無事帰宅。臭いのかジョニ(愛犬)に嗅がれまくり。疲れと臭いのかたまりのような体で風呂に入り、ビール飲んで即寝!
by mobydick67 | 2009-08-21 18:47 | 山歩き
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