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軽いって軽い?

ウルトラライトハイキング 土屋智哉

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満を持して出版されたものを通読してみた。まず前半でウルトラライトハイキングの歴史、思想をレイ・ジャーディンなどを引きながら解説し、後半ではその実践に役立つ衣・食・住、歩き方についてのノウハウを披露しながら最適な道具を紹介するという体裁。よく練られた構成で読み易く、あっというまに読了。前半と後半の繋ぎに「日本の流儀」という章を持ってくることで、ただの海外の新しい流行紹介に終わらず、縦走、沢歩きといった日本の従来からの山歩きにそれをうまく繋ぐことにも成功している。

これから山を歩こうとする人やまだ歩き初めたばかりの人にはオルタナティブな山歩きの教科書として選択肢の一つになるだろう。ただ少し残念なのは、ネットで論じられたり、雑誌などで紹介されている既出の話題が多く、この本でしか読むことのできない情報がほとんどなかったことだろうか。内容を基礎的なことに絞ってハードルを低くすることで読者の間口を広げようとした意図はわかるが、読後に物足りなさを感じたのも事実。実はもう少しボリュームがあってとんがったものを予想していたが、意外にソフトな万人に向けの内容にこじんまりとまとまっている。そういう意味でも「軽い」本。
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by mobydick67 | 2011-02-25 21:01 | | Comments(0)

旅行用心集


現代訳 旅行用心集

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今からちょうど200年前の文化七年(1810年)に八隅 蘆菴が旅のイロハを簡潔に61か条にまとめた道中心得指南書。現代でも少しも古びることがない。いま巷にあふれる山歩きガイドブックの類よりはよほど気がきいている。道中用心六十一ヶ条の現代語訳だけならWEB上でも読むことができるが、上記の現代訳本には、オリジナルから転載した図版や旅行教訓歌という歌集も添えられている。


ちなみに道中用心第二条には

「旅行にもっていく物は、懐中物のほかはなるべく少なくしなさい。持ち物がたくさんあるとなくしたりして、かえって煩わしいものである」

とある。ようするにULってことですね。



さらに歌集にはつぎのような歌も・・・

道中は自由をせんとおもうまし
   ふ自由せんとすれば 自ゆふぞ


(旅の間は思うままにしようと思ってはいけない。不自由を当たり前と思えばこそ、思うように楽しめるのだ)



至極。RAY JARDINEの哲学にも通じるTRAILの掟。



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by mobydick67 | 2010-03-03 22:10 | | Comments(0)

EVERNEW TI ALCOHOL STOVE STAND DX SET


エバニュー Ti アルコールストーブスタンドDXセット



買ってしまった。店で箱から出してもらって手にとると、離せなくなってしまった。

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さっそく、アルコールストーブモードでチェック。

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気温:17℃
燃料:燃料用メチルアルコール 30ml
モリタの750mlチタンコッフェルに水500ml


中段ののぞきまどのようなところから着火しろと取説にあるが、ちょっと無理。上から着火。

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着火後10秒くらいで本火に・・・・
すぐにコッフェルを載せる。

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4m40secで沸騰。

5m20secで鎮火。


さっそく焼き色がついた。

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アルコールストーブは初めてだが気になることが幾つかある

・ネイチャーストーブとして使うにはちょっと小さいか。
・メタのブロックは使えそうだが、ゴトクの高さはどうなんだろ?
・専用耐熱ストーブ台があると便利かな・・・。なんか見繕おう。
・ゴトクが輪状(83mmΦ)なのでそのままでは小さな200~300mlのカップは載らない。
・一度に使える燃料の量が少ない(70ml)。これで何分くらい燃える?


でもおもしろい。米を炊くとか凝った料理しないなら、使えそう。


もうちょっと嬲ってみよ。
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by mobydick67 | 2010-02-25 22:17 | 道具 | Comments(3)

軽さ実感

自転車通勤用のデイパックはARC'TERYX Arro 22を使用してきたが、どうも使い勝手が悪いので別なものをここのところ物色していた。背面とショルダーストラップににさわやかパッドを付け夏場の汗対策もして使ってきたが22リットルで自重1110gはちょっと重い。フロント,サイドポケットも大きさ中途半でいまひとつしっくりこない。けっこう固く形が崩れしないのはよいが、厚いものや幅のあるもの(例えば大きめのノートPCとか)は入れづらい。

先日、仕事で一緒にチームを組んだ人が元自転車乗りでちょっとかっこいバックパックを持っていた。

Ortlieb Track 35 Rucksack

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かっこいいし、よくできてるけどやはり重い・・・。容量35lで1550g。自転車に乗って使うにはヒップベルトも立派すぎる・・・


それで結局これをアメリカから円高利用して通販で購入・・・

Outdoor Reserch DryComp Vertex Sack
(アマゾンの写真、背面側、コンプレション時の写真、DryComp Summit Sackのものと入れ替わってるなあ・・容量データも??)

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容量34lで502g。UL。


Outdoor Reserch DryComp Summit Sack(36l、346g)も候補で、見た目シンプルでカッコよさそうだったが、サイドポケットが大きいDryComp Vertex Sackのほうが普段使いには使い易そうだし、夏に背面にメッシュパネルがあったほうが涼しそうなので後者にした。

ほんとうは先日の寄居テント泊ツーリングに間に合ってもし荷物が全部入れば使ってみようと思ってたが到着が間に合わなかったので、とりあえず1週間ほど自転車通勤で使ってます。

軽い。「軽いって自由。」(By Hiker's Depot)とまでは言わないまでも、軽さ実感。普段の通勤時の荷物ならほとんど背負ってる感じがしないくらい軽い。自転車って前傾姿勢であまり上半身を動かさないため、背負っている荷物の重さが結構気になる。歩いているときより気になるぐらいだ。写真でみると頼りなく見えたショルダーベルトも結構しっかりしていて必要十分。まだ雨のなか使ったことはないが、内側で縫い目すべてが透明のシームテープで処理されていて防水性も高そう。フロントのジッパーつきのポケットは、本家のサイトを見るとどうやらハイドレーションパックを入れるためのスペースのようだが、普段はそんなものを使わないので長くてほぼ全面ジッパー、下が大きくあまり厚いものは入りそうになく、傘でも入れればよいのかもしれないが、自転車に傘はいらないし・・・とりあえずタオル代わりのタオルマフラー入れにしている。そのかわり左右の大きなドローコード付ポケットはとても使いやすい。とりあえずメイン気室は防水ロールトップで開閉面倒なので仕事の資料、道具などを入れ、頻繁に出し入れする財布とか自転車用ワイヤー錠とかは全部ここに放りこんでいる。


背面メッシュパッドは通気性がよさそうだが、効果は暑い夏に使ってみなければ分からない。オレンジ色だと汚れが目立そうだ。シンプルなウエスト、チェストストラップがあるのは嬉しい。iPodはぶらぶらしないように使用済み自転車チューブでストラップにバンドを作って固定。

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ジテツーだけでなく今度これにテント、寝袋、その他が入るよう道具を厳選、ダウンサイジング、軽量化して自転車+山登りテント泊に出かけてみたい。カタログデータ以上に容量がありそうなので、マット、例えば手持ちのリッジレスト(S)が外付けできれば楽勝かな。ちょっと外付けできるよう工夫してみるか。Black Diamond RPMみたいにフロントにバンジーコード張ればなんとかなりそう・・・
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by mobydick67 | 2009-12-13 22:37 | 道具 | Comments(2)

TRAIL LIFE  レイの思想

Trail Life: Ray Jardine's Lightweight Backpacking



最近、別件で大量の英文を読む必要に迫られていたため、すこしTRAIL LIFEを手に取る機会が減っていましたが、それでも一度読み始めるとついつい没頭してしまう。それでやっと5章まで読了しました。
 
いろいろ参考になる実践的なアドバイスなどもそれはそれで面白いのですが、随所でその思想ともいうべきものが語られることもあり感銘を受けます。
 
なかでも特に印象に残っている部分をちょっと引用させてもらいます。訳はなるべく直訳に近いかたちにしてみました。第2章の結びのRE-CENTERING(原点に立ち返る、とでも訳すのでしょうか・・・)と名づけられた一文です。




全てに正しいギアを選択すること自体が挑戦であるといえるが、旅の長さや性質を無視してしてはならないし、もし注意深くギアを集め、必要なものだけを持っていき、余分なものは置いていけば、旅はより身軽なものとなり、まわりの自然にもより意識が向かうようになるだろう。
 服やギアが飾られた魅惑的なたくさんのショーケースを吟味するときには、少し立ち止まって、もういちど自分自身に立ち返ってみよう。それらのギアがあなたの情感にどんな影響を与えるかを考えてみよう。それらのギアが、自然の世界にたいする理解をより深め、よりあなたを自然に近づけてくれるより意義深い旅にあなたを導いてくれるものかどうかを判断しよう。いかなるギアもそれ自体が目的になってはならない。そうしないと、徒歩の旅の本当のすばらしさ、すなわちカネで買うことのできない自然からの贈り物を失うことになりかねない。
 生きるということには、カネや商品では置き換えられない何かがあると私は考えたい。だから私は自分自身のアウトドアの服やギアを自作することを推奨する。妥協点を見つけて、少し家で縫い物をやり、買い物も少しにすれば、きっとよい結果が生まれるだろう。ただし、経験はギアより大切である。もしも、ある特定の道具を取り入れることによって、人が自然界とより近づくことができるならば、その道具にはそれ相応の価値があるはずだ。もしその道具がこの目的にそぐわないならば、それを改良してもよいし、捨てて別の物を試めしてもよい。ただ大切なのは、難しいことは抜きにしてまず出発し、その旅を全力で楽しむことである。きっとたっぷり楽しめるはずだ。」

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by mobydick67 | 2009-04-19 18:33 | | Comments(0)

服部文祥 生+死=命


少し時間がたってしまいましたが、2月7日朝日新聞朝刊の「異見新言」に服部文祥さんの文が掲載されていました。

「ズルをしない」というキーワードの他に

「生+死=命」

という言葉がでてきます。

生+死=命というフレーズは、エロス(生への欲望)とタナトス(死への欲望)という概念をわかり易く説いたものだと思いますが、じゃあ、生=命-死?? とかいろいろ考えるヒントにもなります。時節柄、入試の小論文問題なんかにもってこいではないでしょうか。

山+本+ロックンロール=命  ・・・ぜんぜんイケてないですね・・・

う~ん、どうも命という言葉は使いづらい・・・人生!とかも・・・

それはともかく、
その他に自然との一体感がサバイバル登山の醍醐味というような主張もありますが、いま読んでいる(なかなか読了しないのですが・・・)Trail Life: Ray Jardine's Lightweight Backpacking(いつのまにかアマゾンでも扱い始めてました)でも、自然との調和、一体感こそLightweight Backpacking の利点であり目的であるということが頻繁に言及されます。岳人の特集記事ではないですが、やはりサバイバル登山とLightweight Backpackingは手段は少し違うかもしれませんが目指しているところは似ているようです。

でも・・・こういう真面目な文章もよいのですが、もっと具体的で下世話な、たとえば失敗談のような話を期待しています・・・・早く次作出してください。
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by mobydick67 | 2009-02-13 18:09 | | Comments(0)

おもしろい、TRAIL LIFE

パート3まで読了しました。

全体の構成ですが、

前書き
Part 1:Packweight
Part 2:Equipment
Part 3:Essentials
Part 4:Wilderness Skills
Part 5:Hiker'Well-Being
Part 6:Overcoming Obstacles
Part 7:Trail Biology
Part 8:Long-Distance Hiking
Part 9:Further Info

と全9章に分けられそれぞれがまた幾つかの小テーマで分けられています。

1章では主にロングトレイルを歩くことを念頭に置いた場合、荷物の軽量化によっていかに旅が楽しく快適なものになりえるかが説かれています。2章ではそのためにどういうEquipment(道具)を選択するべきかが書かれています。3章では衣料、履物、食料、飲料など必要不可欠(Essential)な衣食についてはどうすればよいかが書かれています。


途中ですがここまでの私なりの感想を書いておこうと思います。

テントよりタープ、シュラフよりキルト、インターナルフレームのザックよりフレームもパッドももたないシンプルなザックがいかに有効かということが考察されています。このへんについては日本でもいろいろな方が実践されているのでブログなどを拝見してある程度予備知識がありました。またこういったレイの流儀(RAY WAY)を取り入れた商品を日本でも店頭で手にすることができるようになったし、その気になればわりと簡単に海外から通販で取り寄せることもできるでしょう。
あとはそれぞれがこのRAY WAYをどのようにMY WAYに取り入れていくかということが読後の課題となってきます。たとえば私はタープの使用には魅力を感じるし、実践してみたいと思いますが、ザックを片方の肩にだけかけて歩くのはちょっと怖くて試してみようとは思いません。他にもいろいろユニークな道具についての考察、提案があり読んでいて飽きないし大変参考になります。軽量化にあたっては、ちまちまと小さな軽量化を重ねてもあまり効果はなく、どうせなら大きなものを思い切って削ってしまうほうが効果てきめんであるという指摘などは当たり前のことかもしれませんが、私にとっては目からウロコでした。

ですが、何よりも魅力的なのは、道具を自作しよう!という主張です。そもそもは市販の道具が使い勝手が悪いためため市販のものを切ったり削ったりして改造していたようですが、それならいっそ自分で最初から作ってしまえ、といことになったようです。不器用で、なんでもすぐに妥協してしまう私には真似はできませんが、それでも余計なものを切ったりするぐらいならばできそうなので見習ってやってみようと思います。また企業の宣伝塔になどなるのはまっぴらなので服についた企業のロゴなどは全部取ってしまうというのもスゴイ。取れなかったら軽量化を犠牲にしてでも上からパッチを貼るという徹底ぶりです。大事なのは軽量化という手段ではなく、DIYの思想で、それこそがRAY WAYの真髄というふうにも思えてきます。

食料についても同様です。加工食品は極力さける。保存の問題から加工が必要な場合も極力自分で事前に加工する。食料そのものに関しては軽量化よりも質の充実を重んじているようです。ただ、コーヒー、アルコールは百害あって一利なし、みたいな扱い(そこまで言ってないかもしれませんが・・)がされていて、う~ん、そこまで言うか!という気持ちはあります。3章の食料についての記述はほとんど「買ってはいけない!」の世界で、イイカゲンな私にはちょっと・・・
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by mobydick67 | 2009-01-30 18:56 | | Comments(0)

TRAIL LIFE

RAY JARDINEのTRAIL LIFEを年末に注文したのが1月2日に届き、そのままにしておいたのだが、今週になって読み始めた。
おもしろい!とてもラディカル!文章は簡素だがとても説得力があり、読み始めると止まらない。パート1を読み終わり、肝心な道具編パート2を読み始めたところです。HPをみたときはDIYでULを実践するおじさん(失礼ですね・・)ぐらいにしか思わなかったけど、本を読んでみるとほとんどこれは現代版ウォルデン。思想書であり啓蒙書であり聖典(いい意味でも悪い意味でも)である。

やっぱりこれ読むとちょっと縫ってみたくなる??
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by mobydick67 | 2009-01-09 18:51 | | Comments(0)