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雨の奥秩父、そぞろ歩き

先日ひさしぶりに雨の奥秩父をぶらりと歩いてきた。奥秩父を歩くのは2014年4月の小屋開けボッカ以来、テント背負って一人で歩くのは2013年9月の真ノ沢以来だ。

2015年6月18日

自宅最寄り駅から鈍行列車を乗継ぎ、信濃川上へ向かう。

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小淵沢へは一本早く着いて、立ち食い蕎麦。ホームにあった店はエレベーターの増設でなくなっていたので、改札出た駅舎の店で、いつもと同じようにさくら肉そば。

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信濃川上からバスに乗って梓山へ。地元の老人が途中乗ってきた以外に乗客はいない。梓山からは収穫最盛期のレタス畑を眺めながら南へと農道を登る。

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途中、町田市国民休暇村あたりから雨が降り始める。カッパを来てザックにレインカバーを被せて林道を歩く。途中路上一面にいちごの花が咲き乱れている。残念ながらまだ実はなっていない。一ヶ月後に練乳持って再訪しよう。

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国師、岩屋林道方面との分岐で南東へ、唐松久保沢に沿って苔むした沢床を歩く。何度か歩いた道だけど天候、季節によって風景も変わる。

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幾つか堰堤を超え、最後の堰堤を左岸側から越えると緩い滝。

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ここから先はあちこちに苔むした幕営適地がある。

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欲張っていいところはないかと歩いているうちに、雨は本降りになり、斜度が増して、沢床も狭くなってきたのでもういちど来た道を下って適当なところでツエルトを張った。

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今回は予報ではずっと雨だったけど、雨天下でどのくらい使えるかテストするために、テントではなくファイントラックツエルトⅡロングを仮の宿に選んだ。床はタイベックとレジャーシート、ツエルトの床の3枚重ねにしたが、前室がないのでツエルト内の一部を腐葉土をむき出しにして靴置き場とコンロの使用に使ったが、ここから湿気がテント内に充満して内側が激しく結露してしまった。結局ゴアのシュラフカバーで覆った寝袋に入るとき以外は、ツエルト内でもカッパを着ることになった。靴もシートの上に置いて、地面からの湿気を遮断したほうがよかった。何事もやってみて初めてわかることがある。

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ツエルトの中に逃げ込んで、湯を沸かしお茶を入れて一服し、雨で濡れて冷えた体を温めてから、お茶を持参したジンにかえる。雨音、沢の音に耳を傾けながら飲む。インスタントのカレーラーメンにキャベツと豚バラを加えたものが今夜の夕食。

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腹が落ち着いたあとも酒に手がのびたけど、いつの間にか寝てしまい、夜中の三時くらいに目が覚めたときに枕元のコップに残っていたジンを飲み干したら、また飲みたくなって継ぎ足して・・・山の夜は長い。



6月19日

朝5時に起きると雨は小降りになっていた。前日水で戻しておいたアルファー米五目御飯を温めてインスタント味噌汁。

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食後のコーヒーを飲んだ後、雨で外にでるのが億劫だけど、あきらめて雨具を着て雨のなかツエルトをたたみ、荷造りして6:00出発。今日も沢沿いを進む。

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沢の源頭部を超えて少し登ると40mほどのガレ。

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右側を巻いて、幼木がうっとおしい針葉樹林のなかを上り、途中あまり歩かれていない様子の廃道化した杣道を超えて五郎山方面から縦走路の富士見まで続く天竺尾根にたどりつく。

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ここから富士見まではすぐだが、緩い尾根なので復習がてらコンパスと地図を使ってみる。

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7:30 縦走路の富士見に出た。ここからは登山道で甲武信小屋を目指す。富士見から東に少し下ったところかっらしばらく続く林は素晴らしい。ここも季節を変えて何度でも歩きたい道のひとつ。

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甲武信ヶ岳頂上は雨で展望がないので、素通りして小屋へと向かう。

9:30 甲武信小屋。久しぶり、1年2ヶ月ぶりだ。

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ごっちゃんやヅメちゃんに会うのも奥多摩の新年会以来。

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小屋で少し休ませてもらって、雨のなか濡れたツェルトをいつもの場所に張らせてもらう。

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いろいろ話をしながら小屋仕事を冷やかす。

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この日の小屋泊りのお客さんは団体さんが多く40数人。

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夜は酒と肴をご馳走になった。消灯後、ツェルトに戻って寝袋にもぐりこんだが、なかなか寝付けずラジオを聞きながらちびりちびりと飲んでいたが、いつの間にか寝ていた。

6月20日

早起きして小屋の仕事を手伝わせてもらっているうちに、雨があがったのでテラスにツエルトを干して乾かす。概ね乾いた頃に小屋の仕事も一段落して、コーヒーをご馳走になり、荷をまとめて、出発。復路は徳ちゃん新道で西沢渓谷へ。意外に早く着いて塩山行きバスにも間に合い、駅でワインを買って中央線鈍行で帰路についた。

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いつもと同じ山歩き。でも昨年はいろんなことがあって、今年になっても初めのうちは山のことなんか考える気持ちの余裕もなかったけど、こうしていつもと同じように、好きなところを好きなように歩くことができるのは嬉しい。また行こう、奥秩父。
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by mobydick67 | 2015-07-04 19:07 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(6)

ぶらぶら奥秩父

ここ10年ほどはGWは奥秩父と決めているので、今年も奥秩父。最近は残雪を利用するつもりで藪に出かけて、逆にそれが仇になるような晩春の雪を罵りながら歩く山歩きが多かったが、昨年、今年と普段あまり山を歩いてないので、今年は日和って何度か歩いた廃道、縦走路、藪を繋いでゆっくり歩いてきた。

2013年5月3日

5時台の列車に最寄り駅から乗ると、なぜかそのドアにイジルが立っていた。近くにはHぴーが。別に待ち合わせたわけでもないのに奇遇。確か去年も同じようなことがあったようななかったような・・・赤いザイルで結ばれているのか?高尾で中央線に乗り換え、西沢渓谷から登るという二人を見送って、うとうとしていると小淵沢。一本早いのに乗ってきたので、小諸方面行きの発車までは1時間近くある。改札を出たところにある丸政でいつものように早い昼食。

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いつものように肉そば(煮込んだ桜肉)。

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横の名産品を集めた土産物屋でつまみその他を仕入れて、小海線で川上村へ。川上村営バスはほぼ満席だけったけど、小川山、廻目平方面へ向かう人が多いようで梓山白木屋前で降りたのは4人ほど。11:20、毛木平方面へと向かう人たちと別れて、いつものように進路を真南にとって歩き始める。

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いつものように鹿除けのワン公に吠えられる。

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いつものように常土院平の町田市民休暇村からは熊鈴をつけて歩く。

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いつものように廃道途上で自分撮り。

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いつもの唐松久保沢林道と国師方面への林道との分岐。

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家を出るまではここから梓川沿いに岩屋を目指すか、唐松久保沢沿いに進むのか決めてなかったが、陽気もいいし昨年のように北面を南北に流れる暗い苔むした沢を詰めるより、尾根の北面でも東西に流れる明るい沢のほうが楽そうだだったので、唐松久保沢に沿って歩くことにした。一応唐松久保沢が国師方面への道を横切るところまで行って渡渉してみたが、豪雨直後で氾濫していた昨年に比べると水量は少なく靴を濡らすことなく渡渉できた。

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分岐まで戻って唐松久保沢に沿って歩き始める。

最後の堰堤前。沢があって、山があって、涼風がふき抜けて・・・あとはビールさえあれば言うことないね・・・でも行動中は呑まないことにしてるんだよ。

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堰堤を左岸側から乗り越えたところが枝沢との出合い、そして緩い滝。

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滝を越え、歩きやすいそうなところ見つけて数度渡渉を繰り返す。昨年秋に歩いたときよりも水量が少ないので、そのとき張った場所よりも少し下を今日の幕営地に。14:30。眼の前を沢がちょろちょろ流れ、少し下には水が湧き出すところもある。

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薪集めて、生モノの肴を雪のなかにつっこんで、諸々準備を整えてから一人で乾杯。今回は酒はジンだけにしておこうと思ったけど、小淵沢で時間を潰しているときに、売店のグレースワインが気になって気になって・・・結局購入してホームで少しだけ味見して残りを500mlのナルゲンに詰め替えたものをザックに詰めてきた。集めた薪は乾ききっていて、ダケカンバの樹皮で一発着火。火が落ち着いて熾ができるまえにワインはなくなりジンへ。拾った骨と、沈む陽に刻々と色を変える林を愛でながら飲む。

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ソーセージ焼いたり・・・どうですか、奥さん?

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カレー(アルファ米とフリーズドライカレー)作ったり

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炎を相手に喋ったり

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酔いつぶれる前にテントに転がりこんで、寝袋にくるまって、おやすみなさい。


2013年5月4日

外が明るくなってきた頃起きて、湯を沸かし、スープパスタを作りながら茶を飲んで、コーヒーで一服して重い腰をあげて荷をまとめ、テントを畳み、7:00出発。

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少し歩くと沢は伏流し、ひらけたところで再び細い流れが戻る。

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ここからは谷が狭くなり少し斜度が増すがそれでも沢沿いに歩けば雪はほとんどなく歩きやすい。

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流れが途絶えたあたりでさらに斜度が増し、少し登ると40mほどのガレにでる。昨年の秋は左に巻いたので、今回右を巻いてみるが、右は北面でガレから少し外れると雪がたっぷりで踏み抜いて歩きにくい。失敗だ。

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それでも巻いていいる途中、振り返った唐松久保沢の谷越しの景色はなかなか。

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無理やり登ってガレの上にでるとそこから先は栂林で雪がたっぷりだけど、程よい硬さで踏み抜くことも、滑ることもなく歩きやすい。

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20mほど登ると雪に埋まった杣道。秋に歩いたときはこれを歩かせてもらったけど縦走路に出るには遠回りになるので、ここからアイゼンをつけてそのまま次第に斜度、密度が増す林を直登。

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途中から踏み抜くようになりワカンをつけようかどうか迷ったが、あと少しなので無理やり幼木に乗っかるようにして登ると尾根に出た。五郎山から富士見まで続く天竺平尾根。ここから富士見まではわずかばかりの尾根歩き。

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8:40 富士見。ここからは縦走路を一路甲武信へ。数日前に何度か雪が降ったせいか、春にしては雪が汚れていない上に、このところ気温が下がったせいかよく締まっていてトレースにしっかりあって歩きやすい。途中4月の小屋開きのときに一緒に登ったワッキーに会う。小屋の手伝い、長い間お疲れ様でした。

甲武信ヶ岳頂上を経て、9:40甲武信小屋。徳さん、すーさん、晴ぶー、ヅメリン・・・・。小屋泊りやテント泊の客もすでに出発し静まりかえった小屋はいいな。ビールをご馳走になって、テントを張ってまったりしていると、午後からは雪がちらほら。

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そのうち、平野さんも戸渡尾根経由で到着。夜は宴にまぜてもらって、その後開店準備の整ってないバーでちょっとだけ。本当にちょっとだけ。

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2013年5月5日

夜半まで雪が降ったせいか気温もあまり下がらなかったので快眠。朝起きてみると前日は気が付かなったけど(?)、テン場もいっぱい。快く起きて、快く飯を作って食って、日が昇ると快晴。

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だらだらして、いったん小屋を降りる徳さん、すーさん、小屋開きの以来ヅメリンと一緒にずっと小屋を切り盛りしてきた徳さんの弟ミツジさんを見送ってからゆっくり出発。9:00。ここからは平野さんと一緒。雁坂方面に向かってゆっくり残雪歩き。

12:00 雁坂嶺。ここから孫四郎尾根。多少踏み抜くけど、ワカンなしでも楽に歩ける。

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12:30 孫四郎天平。

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ここで一泊する予定だったけど、里と人が恋しくなってきたのでそのまま秩父へと向う。

13:20、登山道に戻る。結局ワカン使わずじまい。

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ここからはすっ飛ばして駆けるように下る。誰にも会わない。川又15:30のバスに間に合った。

バスを乗り継いで秩父市街、川上家。なぜか徳さんがいてすでに飲んでるし、山に登ったわけでもないのにわざわざ秩父まで飲みにきて、すでにぐでんぐでんに酔っ払ってる人もいて、すぐにすーさんも着いて、何かほかにえらいひともいたりして・・・

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またクラブ湯いって、番台のお姉さんが大滝出身で徳さんと顔見知りだとかなんとか・・・・

美味い酒、美味い肴はたっぷりあるし、人もたっぷりいるし、つもる話もたっぷりあるし・・・と思っていい気になって飲んでたらいつのまにかいつものように最後の一人になってた。


2013年5月6日

朝起きたらもう帰った人もいたけど、朝ごはんをごちそうになったら、ビールに手が伸びて・・・・元気が出てきたので、みんな羊山公園の芝桜観にいくというのでついていって・・・

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で、芝桜と武甲山。綺麗ですね。

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もちろん、花よりだんご、だんごより◯◯、というダメな大人のためのスペースがちゃんと用意してあるわけで・・・

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いま話題のイチローズ・モルトのハイボール。美味い・・・・だけどとてもロック、ダブルで!というわけにはいかないお値段。

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ああ、これは友達の正太郎です。別に酔っ払った怖い人ではありません。今年から秩父の牧場で働き始めて、肉牛を育ててます。

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武島屋のいなりずし。

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戻ってきてまただらだらと飲んで、気がついたら日が暮れて、最後の二人になってて、盗人に追い銭で、蕎麦やら酒やらたくさんお土産もらって、逃げるように電車に乗って帰ってきました。

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「ぶらぶら」とか、かっこつけてみたけど、、、だらだらでした。すみません。
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by mobydick67 | 2013-05-18 22:36 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(17)

ちいさな骨、見つけた


10月に奥秩父主脈の信州側、唐松久保沢を歩いたときに動物の骨が落ちていたので拾ってきた。絶妙なカタチ。

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1年半前に歩いたときに大腿骨らしきものを拾った場所の近くだったから同じ個体のものかもしれない。脊椎の一部というところまでは分かるが、頸椎なのか胸椎なのか?鹿のものなのか、イノシシのものなのかもわからない。拾った場所は禁猟区内だが、なぜ死んだかのかもわからない。この脊椎と肋骨って繋がってるのか?
そういうことを観察、考察するのが科学なんだろうけど、やっぱり骨には科学だけでは割り切れない「何か」があるような気がしてこないでもないから面白い。そもそも骨を見て「美しい」あるいは「気持ち悪い」なんて思うのは人間だけだろう。

そんな骨にまつわるいろいろな観点を上手くまとめた本がこれ。

小さな骨の動物園 (INAX booklet)

中学校のホネ部という部活のお話、標本剥製師のお話など他ではなかなか読むことのできない話題が満載。掲載された写真とそのレイアウトがとても美しい。目次だってこんな感じになる。

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数年前にINAXギャラリーで開かれた同名の博物展の図録も兼ねているようだが、その博物展も是非見たかったなあ。


「ちいさな骨」として魚の骨も紹介されてるので、とりあえず今度秋刀魚を食うときには骨をキレイに残すことから始めてみるか・・・
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by mobydick67 | 2012-11-19 22:06 | | Comments(2)

奥秩父の裏側を歩く

ここのところせかせかした山歩きばかりだったので3連休、奥秩父の裏側をゆっくり歩いてきた。


2012年10月6日

前夜パッキングに手間取り、遅くまで起きていたせいで眠い目をこすりながら鈍行列車を乗継いで信濃川上に向かう。途中、小淵沢駅で肉そばと稲荷。中央線ホームの丸政はまだ開いていなかったので、駅舎改札前で。

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信濃川上駅からバスに乗ったのは自分の他に登山者二人だけ。11:10、梓山から南へ歩き始める。

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いつもの町田市民休暇村から右の国師方面、南へ向かう。

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カメラはRX100をRAPID R10速写仕様で。使い勝手がよく山でも十分使える。

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国師方面との分岐から左の「山道」、唐松久保沢沿いの昔の姿に戻りつつある林道を東へ。

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道は部分的にしか残っていない。赤テープに従って沢床に降りたり、崩れかかった道に戻ったりしながら沢に沿って遡る。

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唐松久保沢には必要とは思えない堰堤が幾つも続く。道沿いには錆びついたワイヤー、H鋼、空き缶など人の営みの痕が残る。

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ずっと右岸を進むが最後の堰堤は右岸が土崖になっているので、手前で左岸に渡り堰堤を超えると南側からの支流との出合い。ここで赤テープは途絶える。探索していないが、このあたりから尾根に取り付く道があるのかもしれない。

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出合いのすぐ先に10mほどの緩やかな滝。唐松久保沢唯一の滝。右岸を登る。

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滝から先も右岸に林道の痕跡が部分的に残るが歩きにくいところもあるので、渡渉を繰り返しながら歩く。

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右岸側の大きな崩落地を超えたあたりから谷は狭くなってくるので、今夜の幕営地を探しながら歩く。昨年のGWに歩いたときに甲武信、国師間の縦走路へとりつくために樹林帯の藪に突っ込んだところより少し先まで進んだが、結局先ほど目星をつけておいた苔むした沢の左岸の明らかに人の手で開いた幕営適地まで戻りそこにテントを張ることにした。14:40。

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持参したワインを呑みながらゆっくりテントを張り、荷を片づけ、薪を集め、焚き火の準備。

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ダケカンバの樹皮を種火して湿った薪に火がについた頃には、ナルゲンに移して持ってきたワインが空いたので、次の大瓶にも手をつけ煙に燻される・・・・

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チーズや枝を挿して遠火で炙ったウインナーを肴に呑んでいると17:30頃から小雨が降り始め、結局テントに引っ込んで遠目に焚き火を肴に呑みながら、コンロで肴作りに励むことに・・・・

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フィッシュバーガーカレー風味・・・・

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沢音、雨音、Good Music・・・・

Takin My Time / Bonnie Raitt





夜は長い。



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by mobydick67 | 2012-10-12 01:06 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(2)

奥秩父を舞台にした山小屋小説 「春を背負って」

春を背負って 笹本稜平

甲武信ヶ岳と国師ヶ岳の縦走路のほぼ中間地点にあるという山小屋を舞台に、父の急死でその小屋を継ぐことになった一人の若者の視点から、その山小屋で起こる様々な事件や出来事を綴った短編連作小説。もちろんそんな小屋は実在しないが、小説中の記述からその場所をある程度特定できそうなので地図を見ながら考えてみた。

梓小屋と名づけられたその小屋は、甲武信ヶ岳と国師ヶ岳を結ぶ稜線のほぼ中間から長野側に少し下った沢の源頭にあった。梓川の谷の上部に位置することからつけられた名前らしい。
 近くには二二〇〇メートル台の眺望に恵まれないピークがあるだけで、・・・・・・

国師のタルは梓小屋から二キロほどのところにある主脈上の鞍部で・・・・普通なら片道二時間はかかる。



とあるので、おおよそ東梓と両門の頭の間の尾根の北側、下の地図、鳥瞰図の上赤丸近辺の場所と思われる。

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ここならば唐松久保沢沿いに続く林道(廃道)から途中沢を渡渉して南に尾根伝いに登ることもできるし、山梨側も塩山尾根が主脈にぶつかるところに近いので山梨側に道がつけやすい。小説にあるように山梨、長野の両側に通じる登山道を結ぶポイントとしては絶好の場所かもしれない。そもそも山小屋は、甲武信小屋や雁坂小屋もそうであるように縦走路上でかつそこに取り付くための登山道が何本か交差する場所(あるいはその近辺)にあると営業する側も利用する登山者も都合がいい。でも、もしここに小屋ができてしまうと大弛小屋、この梓小屋、甲武信小屋、雁坂小屋とそんな小屋が縦走路上に続くことになりせっかくの奥秩父の奥深かさが損なわれてしまうような気もするが・・・

小説は春の小屋開けから始まって、小屋閉めを経て次の小屋開けに備えて荷揚げするところまでのほぼ一年を6話の短編をつなぐ構成になっているが、肝心のお話のほうは、ご都合主義的だし、ステレオタイプな人物しか登場しないので退屈極まりない。でもそういうこととは別に奥秩父、特に国師、甲武信近辺の地名や登山道がマイナーなものも含めて頻出するので読んでいてなかなか楽しい。特に、第5話の「擬似好天」という一編は、3月後半の小屋が閉まっている時期に、雁坂から甲武信、この梓小屋を経て川上村に下山する予定の3人パーティが二つ玉低気圧による悪天候で甲武信小屋の冬季開放小屋で停滞を強いられる話で、少しつっこみどころもあって(冬のトイレや雪崩、救助隊のとるルートなど)おもしろい。奥秩父が好きな人には楽しめる一冊・・・かな?
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by mobydick67 | 2011-08-17 00:31 | | Comments(2)

奥秩父 さらに奥へ 2011/GW 1

今年のゴールデンウイークも奥秩父の奥深いところを歩いてきた。

2011年4月29日

早起きして電車を乗り継ぎ小淵沢へ。一本早い電車でくればここで早いお昼をゆっくり食べることができる。ひょいと食前酒にワインも・・・・

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中央線ホームの駅そばはまだ準備中だったので、改札を出たところの立ち食いで。天玉蕎麦。

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いつも連休中は観光客で混み合う小海線も今年はそれほどではない。信濃川上駅からは予約しておいたタクシー(川上タクシー)で町田市自然休暇村まで。去年と同じ運転手さんだった。料金は6000円。


11:20 出発。今年も去年と同じメンバー、息子、イジルと梓久保林道を行く。

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一つ目の作業小屋あたりで空は晴れているのに小雪が舞い始めた。

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12:20 歩き始めて一時間ほどで分岐に到着。ここを右にいけば岩屋林道(廃道)。今年は左の唐松久保沢の道を行く。

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沢には幾つか堰堤がある。

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1kmほど歩くと林道は消え、沢の右岸沿いの踏み跡を進む。テープがつけられ、ところどころに古い治山工事の後が残る。沢床に降りて歩くところもあり、ガレを嫌って左岸に渡渉するところもあるが水量が少ないので問題ない。

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さらに進むと下の写真の手前でテープは左岸から沢を離れるようにつけられていた。両門の頭かそれより少し国師ヶ岳寄りの縦走路に繋がっているのかもしれないが、もうこのあたりは尾根の北面で日陰なため、沢左岸は雪がたっぷり。たとえ踏み跡があっても深い雪の下。もう少し雪のない沢沿いをつめて高度を上げたいのでそのまま沢を詰める。

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沢の水量も減ってきて、左岸の雪も増えてくる。沢の源頭方面には天竺尾根がのぞく。

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時計の高度計で2080m。もうあまり沢沿いを歩いているメリットもなくなってきたので、左岸に渡って進路を南東にとり、沢から離れ急な斜面に取り付いた。14:30。
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by mobydick67 | 2011-05-03 11:59 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(4)