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さよなら、若松孝二



若松孝二が逝ってしまったのは、日本映画の周縁部に永久に埋まることない巨大な穴がぽっかりと空いてしまったようでとても寂い。

東京国際映画祭でも急遽追悼上映プログラムが組まれ、実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 が本日(ではなく正確には昨晩)上映されたけど、すくなくともこの作品は若松孝二の撮った映画のなかでは(もろん全部見ているわけではないけど)おせじにも出来の良いものとはいえないし、英語字幕のある作品でなければならないとか、素材調達の問題から上映できる作品が限られるといった色々な事情があるにせよ、もうちょっとなんとかならなかったのかという残念な気持ちが残る。

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せめて、餌食 とか上映して欲しかった。
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by mobydick67 | 2012-10-27 03:12 | 映画 | Comments(0)

土曜日、小暮理太郎と出会う

2週間ほど前の土曜日。あっぱれな秋晴れ。でも仕事。自転車で出勤。午前中に銀座某所で一仕事終え、午後の仕事まで少し時間があったので、銀座地下街でカレーライスを喰ったあと御茶ノ水へ。喫茶穂高で珈琲。ここはトースト以外にも食べ物出してくれたらいいのに・・・・

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穂高を出て、数軒隣の古本屋の覗いてみた。ここは山岳書のコーナー充実しているので電車通勤のときは帰りによく寄る。おおよそ見慣れた本ばかりが並ぶ棚に、ビニールで包まれた見慣れない本に目が止まった。

山の憶ひ出〈巻1-4〉―木暮理太郎全集 (1948年)

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ずっと前から読んでみたかった本だ。平凡社から出た復刻文庫版でさえすでに絶版で、妙な高値がついていてなんとなく購入しづらかったが、これは4巻揃いでも復刻版上下2巻を古書で買うよりもずっと安かったので迷わず購入。こんな好天の土曜に仕事に出たご褒美。


午後は駿河台のアテネ・フランセ文化センターでお仕事。

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この週は15年ぶりくらいに毎日午後からここでお仕事。懐かしい。アナログとデジタル。レイド・バックな時間とコージーな場所。


夜、家に帰ってゆっくりと小暮理太郎を堪能。一緒に奥秩父を歩きまわった田部重治よりも乾いたシンプルな文体が清々しい。



なんだか思わぬ拾い物をした土曜日。
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by mobydick67 | 2012-10-25 02:56 | | Comments(2)

奥秩父の裏側を歩く 2

2012年10月7日

夜半にはかなり降っていた雨も朝には小雨になった。

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早起きして朝食を済ませコヒーを啜りながら、雨の中の撤収を躊躇っていたが、ラジオで天気予報を聞いても朝のうちは止みそうもないので出発することに。6:15 出発。雨なのでカメラはRX100 はジップロックに入れてザックのなかにしまい、スマフォ(104SH )で代用。

今日はこの唐松久保沢を源頭までつめる。

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次第に狭くなり斜度も増す谷を30分ほど辿ると、水が岩の下に伏流する源頭と思しきところに着いた。

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源頭部を乗り越すと上には幅20m、高度30mほどのガリー。これは1/25000地形図にもよく目を凝らし見ると棒線で記されている。帰宅後調べたところ正式には「雨裂」記号というようだ。左側の樹林との縁を登る。

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ガリーを越え、苔むしたシラビソ林のなかを天竺平から富士見に連なる尾根を目指してつめる。

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が、あと尾根まで高度にして2、30mというところでしっかりとした杣道にぶつかった。道は尾根の下を稜線と平行するように続いている。

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せっかくなのでこれを富士見のピーク、南東方向に進む。しかしいくら進んでも道はいっこうに尾根に乗る気配はなく、かといって縦走路と交差するでもなくなんとなく縦走路の下を平行するように国師ヶ岳、南南西に方向を変え、そのうち下り始めた。

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途中に古い杭も残るが、道も途切れぎみで藪が濃く怪しくなってきたので見切りをつけて、来た道を戻ることに。

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少し戻って適当なところでやっぱりいつものように幼木の藪につっこんで登りつめると・・・

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8:10、主脈縦走路に出た。ここから富士見まで5分ほど。

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あとは歩き慣れた縦走路を進み、甲武信岳頂上へ。霧の上に頭を出したピークから紅葉が始まりつつある。

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9:20 甲武信小屋。徳さん、ヅメちゃん、今井さんに加え、すーさん、ワッキー、晴ちゃんなど馴染みの顔が・・・

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山旅ロガー、まあまあかな。

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いつもの場所にテントを張って、のんびりしているうちにいつのまにか天場も小屋もお客さんでいっぱいに。この日は小屋には90人近く宿泊したようだ。夜は美味しい酒、肴をご馳走になって遅くまで・・・・

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2012年10月8日

この日もお客さんが出発したあとコーヒーをご馳走になってゆっくり出発。なぜか前日下山予定の晴ちゃんが居残っていたので一緒に下山することに。9:20 縦走路を西へ出発。

秋の奥秩父。

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笹平。昨日までぐずついてた天気も回復傾向。

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今回はゆっくり歩こうと思っていたのに、晴ちゃんはすたすた先を行き、こっちはヒイヒイハアハア言いながらなんとか後ろをついて行く。侮ってました。すみません。

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11:30、雁坂嶺。せっかくなので孫四郎尾根をご案内。

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藪女。えっ、ガール?

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12:00 孫四郎天平。

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ここで昼食をとり一服した後、コンパスと地図を頼りに薄い踏み跡が出てきたり、途絶えたりを繰り返す藪尾根を下る。最後は急な笹薮を下って・・・・

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13:00、登山道に復帰。いつの間にか空模様が怪しくなっている。ここからは再びとばして歩く晴ちゃんに遅れをとらないよう何とかついていく。

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15:00 川又バス停。途中孫四郎尾根で雁坂峠をショートカットしたとはいえ甲武信ヶ岳から5時間40分。恐るべし晴ぶー、じゃなくて晴ちゃん!

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このあとバスを乗継いで秩父に向かう途中、徳さんのお母さん山中時子さんが偶然バスに乗ってきてびっくり。お元気そうでした。また三峰駅で川上さん一家が迎えに来てくれていたのにもびっくり!感謝。


・・・・・ということで、またもや秩父川上家で楽しい時間を過ごし、なんだか浦島太郎なったような気分で亀ならぬレッドアロー終電で秩父を後に・・・・・
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by mobydick67 | 2012-10-15 22:21 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(4)

奥秩父の裏側を歩く

ここのところせかせかした山歩きばかりだったので3連休、奥秩父の裏側をゆっくり歩いてきた。


2012年10月6日

前夜パッキングに手間取り、遅くまで起きていたせいで眠い目をこすりながら鈍行列車を乗継いで信濃川上に向かう。途中、小淵沢駅で肉そばと稲荷。中央線ホームの丸政はまだ開いていなかったので、駅舎改札前で。

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信濃川上駅からバスに乗ったのは自分の他に登山者二人だけ。11:10、梓山から南へ歩き始める。

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いつもの町田市民休暇村から右の国師方面、南へ向かう。

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カメラはRX100をRAPID R10速写仕様で。使い勝手がよく山でも十分使える。

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国師方面との分岐から左の「山道」、唐松久保沢沿いの昔の姿に戻りつつある林道を東へ。

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道は部分的にしか残っていない。赤テープに従って沢床に降りたり、崩れかかった道に戻ったりしながら沢に沿って遡る。

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唐松久保沢には必要とは思えない堰堤が幾つも続く。道沿いには錆びついたワイヤー、H鋼、空き缶など人の営みの痕が残る。

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ずっと右岸を進むが最後の堰堤は右岸が土崖になっているので、手前で左岸に渡り堰堤を超えると南側からの支流との出合い。ここで赤テープは途絶える。探索していないが、このあたりから尾根に取り付く道があるのかもしれない。

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出合いのすぐ先に10mほどの緩やかな滝。唐松久保沢唯一の滝。右岸を登る。

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滝から先も右岸に林道の痕跡が部分的に残るが歩きにくいところもあるので、渡渉を繰り返しながら歩く。

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右岸側の大きな崩落地を超えたあたりから谷は狭くなってくるので、今夜の幕営地を探しながら歩く。昨年のGWに歩いたときに甲武信、国師間の縦走路へとりつくために樹林帯の藪に突っ込んだところより少し先まで進んだが、結局先ほど目星をつけておいた苔むした沢の左岸の明らかに人の手で開いた幕営適地まで戻りそこにテントを張ることにした。14:40。

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持参したワインを呑みながらゆっくりテントを張り、荷を片づけ、薪を集め、焚き火の準備。

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ダケカンバの樹皮を種火して湿った薪に火がについた頃には、ナルゲンに移して持ってきたワインが空いたので、次の大瓶にも手をつけ煙に燻される・・・・

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チーズや枝を挿して遠火で炙ったウインナーを肴に呑んでいると17:30頃から小雨が降り始め、結局テントに引っ込んで遠目に焚き火を肴に呑みながら、コンロで肴作りに励むことに・・・・

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フィッシュバーガーカレー風味・・・・

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沢音、雨音、Good Music・・・・

Takin My Time / Bonnie Raitt





夜は長い。



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by mobydick67 | 2012-10-12 01:06 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(2)

混雑を避けて

人気のない所をゆっくり歩いてきます。

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別に鬱ではありません。
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by mobydick67 | 2012-10-06 05:36 | Comments(0)

古書の秋

新宿歌舞伎町交差点地下で開催中の古書浪漫洲。掘り出し物がいろいろ。

暮らしの手帳 1966冬号。ジャケット買い。でも、かっこいいのは表紙だけではない。中身も文章、編集、デザインが恐ろしいぐらい尖がっていて驚いた。

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野坂昭如の珍本ソングブック。1974年出版。新宿で買うのが相応しい本。

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そういえば復刊したCoyote No.47でも野坂昭如が特集されてます。

本はなるべく買わないようにしているのに、新刊はともかく古書を手に取るとなんだか呼ばれているような気がしてついつい買ってしまう。一期一会。

山岳書、雑誌があまりなかったのは残念。今週末まで。
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by mobydick67 | 2012-10-05 14:55 | | Comments(0)

RX100用のカメラケース

新調したデジカメCyber-shot RX100にはケースが付属していない。別売りでおしゃれな純正専用皮革製ケース・ストラップが売られているけどいいかげんなデジカメならもう一つ買えそうな値段がついているし、皮だと山で気軽に使えない。いろいろ物色してみたが、RX100は微妙に奥行が厚いためなかなかサイズ的にぴったりのものがなく、デザインも気に入るものがない。とりあえずはなぜかほぼサイズがぴったり(ぴったりすぎて出し入れするときに少し面倒。ダブルジッパーにしてくれればケースとしてはほぼ問題ない)の100均のもので間に合わせていろいろ探して、ようやく満足のいくものが見つかった。

ブラックラピッド SNAPR10/スナップR10 バッグ&ストラップ

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ケース、ショルダーストラップ、ハンドストラップ、それらをカメラにつけるための三脚ネジ穴用取り付け金具からなるコンデジ用汎用速写セット。ストラップは厚さは薄め幅15㎜で統一されていて必要十分。


ケースはちょっと大きめだけど、しっかりしていて山でも使えそう。裏にはベルトループもあり、ストラップ用のバックルは使わないときには隠せる仕様。防水ではないが、中の小さなポケットにカメラだけが入る大きさのジプロックを入れておけば問題ない。

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ストラップの装着に三脚穴を使うためカメラが自立しなくなるけど、簡単にタイマー撮影するときはRX100なら天辺もフラットなのでひっくり返して置けばいい。

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よく練られた商品で、4つのパーツをいろいろ組み合わせることで、3種類の使い方ができる。

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コストパフォーマンスもいいし、変な話、カメラそのものよりもモノとしての完成度がずっと高く大満足。



本郷

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by mobydick67 | 2012-10-05 14:38 | 道具 | Comments(0)

愛してるよ、きぬや


あのかたこのかたを真似て、寒くなって温かい蕎麦の季節が来る前に私のお気に入りのことも書いておこう。

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「きぬや」は千代田線の湯島駅とJR御徒町駅のちょうど中間くらにある駅から離れた立ち食い蕎麦屋。サッシの引き戸を空けて中に入るとすぐにカウンター。椅子のある席とあわせても5、6人もはいれば身動きが取れなくなってしまうよう小さな店。カウンターの中にはいつも年配のご主人と奥さん。メニューはカレーと蕎麦、うどん。いつもたいてい揚げ物の乗った蕎麦とおにぎりを頼む。この日は春菊天蕎麦と稲荷。

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かき揚げを箸でそっと上げるとそのかき揚げに隠れるように揚げやコロッケ、カツを切ったものが二つ三つ添えられている。コロッケが半分入っていることもある。これは別に常連だけへのサービスではない。初めて入ったときから変わらない定番サービスだ。熱々のつゆは甘さが控え目で最後まで飲み干せる。


蕎麦屋、なかでも立食い蕎麦屋は元祖ファストフードだから、頼んだものがさっと出てきて、さっさと食べて、食べ終わったらさっさと店を出るのが作法かもしれないけど、ここは違う。もちろん頼んだものは手際よく調理されてすぐに出てくるけど、天井近くに置かれたテレビを見たり、常連さんと店主たちの話に耳を傾けたりしながらゆっくり食べて、食べたあとも楊枝を使ったり、水を飲んだり、時には煙草を吸ったりしながら少しだけ長居する、いやそうしたくなるようなゆったりとした時間が流れるそんな立ち食い蕎麦屋だ。






愛してるよ、きぬや。
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by mobydick67 | 2012-10-01 18:48 | 雑感 | Comments(10)