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小海線

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by mobydick67 | 2010-12-27 16:58 | Comments(2)

容赦しない・・・

今年はあまり美術展の類に行かなかった。
母親が来京した際に、観光気分で「シャガール ロシア・アヴァンギャルドとの出合い」展と「ゴッホ」展という大美術展に行った。ゴッホは思っていたより眩しいくらい美しく驚いた。シャガールはパステルカラー系の色調は苦手だが、若い頃ロシアで描いた数枚を覆う暗い色調には圧倒され、惹かれた。秋に品川で開かれていた、ハービー山口の若い頃撮った写真を集めた写真展も良かった。歳をとるとリリカルなものについ反応してしまう。



来年ちょっと楽しみにしている美術展が東京で開かれる。

シュルレアリスム展 ―パリ、ポンピドゥーセンター所蔵作品による―
2011.2.9~5.9 国立新美術館

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このフライヤーやHPで惹句に使われているブルトンの「シュルレアリスム宣言」、しびれるなあ。



ちょっと真似をして・・・

いとしい山よ、
私がおまえのなかで
なによりも愛しているのは、
おまえが容赦しない
ということなのだ


すみません、ただ「想像力」を「山」に変えただけです・・・。


でもこのくらいの心意気でこれからも臨みたいものです。
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by mobydick67 | 2010-12-25 17:54 | 雑感 | Comments(4)

奥秩父を調べる

秩父 山の生活文化
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秩父の民具の調査・分析・論考から始まって、「山国」としての文化を文学、交通、資源、近代化といったことを切り口にして語ることで、「秩父とは何か」ということを探った力作。残念ながら500頁以上のこの大著を一人で執筆された小林茂さんは、本作が発行された2009年10月10日を待たず同年9月2日に亡くなられている。

学術書にありがちな読者の存在を無視したような難解さはない。地道な調査分析に続いて、そこから「秩父らしさ」というエッセンスを抽出していく著者の情熱がひしひしと伝わってくる。

民具のなかでも特に多くの頁が割かれている背負子(秩父では「セータ(背板)」と呼ぶことが多いという)の項には写真、美しい図版も多く飽きさせない。

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また「山岳文学にみる秩父 山の風貌」という秩父の山と文学の関係を書いた章では、小暮理太郎、田部重治、原全教、さらに写真家清水武甲らが描いた奥秩父について語られている。またこれまでその名さえ知らなかった関東木材社長でもあった前田夕暮という歌人も紹介されている。調べてみると大滝村川入の入川沿いにある夕暮れキャンプ場に歌碑があるらしいので今度通ったときに覗いてみようと思う。


話はそれるけど、栃本にある田部重治の歌碑の

 栂の峰 いくつか越えて 栃本の 里へいそぎし 旅を忘れじ

奥秩父の山旅の記憶を詠んだいい歌ですね。
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by mobydick67 | 2010-12-23 23:08 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(4)

100年前の山を歩いてみたい

百年前の山を旅する
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狩猟サバイバルを読んだときには、著者服部文祥はいったいどこまで突き進むのだろうと思ったが、ある意味この新刊は山を歩く人として原点に立ち返る試みかもしれない。昔の装束と装備で、昔の人が辿ったコースを歩いた魅力的な山行記。私には、田部重治と小暮理太郎のほぼ100年前の山行を辿った最初の2編「100年前の装備で山に入る―奥多摩・笹尾尾根縦走」「日本に沢登りが生まれた日―奥秩父・笛吹川東沢遡行」が特に興味深かった。
 少し想像力を働かせればわかることだが、奥多摩や奥秩父といった低山、中級山岳でも、テントやコンロ、合成繊維でできた高性能の雨具を持たないで、さらに地図やコンパスも持たないで山に入れば、たとえ経験豊富な登山家であろうと厳しい自然に苛め抜かれることになる。ただ、それを想像することと、実際にやってみるのとでは大きな隔たりがあり、あくまでも自分の体で経験してみようとするところが服部文祥の服部文祥たる所以。さらにその経験から次の新しいステップ(序文「過去とシンクロする未来」)を見つけ出すところが彼の真骨頂。
 以前も似たようなことを書いたけど、今や初めて行く山域でも事前にネットやガイドブックで簡単に写真を見ることができ、、地図を開けばご丁寧に標準コースタイムや水場の位置が書いてある時代。もしも道に迷ってもGPS(まだ持ってません・・・)で現在地を知ることができるし、どうにもならなくなったら携帯電話(SBでさっぱり山では使えませんが・・・)でヘリを呼ぶことも可能だ。最新鋭の便利な装備を持てば、いろんなリスクを減らすことができる。そんな機器や装備、服についつい惹きつけられて物欲をかきたてられてしまう自分もいる・・・・

難しいなあ。この本に書かれているような真似はとてもできそうにないし、真似をしてもしょうがないので、装備の先祖返りについては、極力シンプルな道具を使うという程度にとどめておいて、まずは古い地図やガイドブック、雑誌を見て奥秩父の今では人の歩かなくなった古い道を調べたり、歩いたりすることから始めてます。

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そういうわけで(?)、やっぱり服部文祥の本は面白いし、大いに刺激されるわけです。
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by mobydick67 | 2010-12-20 22:29 | | Comments(0)

デルスに憧れて

虎山へ  平岡 泰博

テレビ局カメラマンである著者は1996年、野生のシベリアトラの取材撮影のためにシベリアのシホテアリニ自然保護区に夏から冬にかけて数度に分けて滞在。そしてそこで主にヴィーチャというウクライナ出身のどこか翳のある森林管理官とペアを組んで森に入る。この著者とヴィーチャが、かつてのアルセニーエフとデルスの関係をなぞるように静かに山を歩き、時に小屋で語り合いながら交流を深めていく様がかかれたドキュメント。著者の(仕事上の)目的はトラの姿をカメラにおさめることで、最終的にその目的は達せられる。でもおそらく著者が書きたかったのはトラのことではなく、タイガに流れる独自の時間のことやヴィーチャへのシンパシーのことなのだろう。

もしも、万が一、将来このシホテアリニの山を歩くことができるとしたら、デルスやヴィーチャのようなパートナーに出会うことができるだろうか。
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by mobydick67 | 2010-12-19 17:51 | | Comments(4)

それで大丈夫?

別に厳冬期の3000m峰のバリエーションルートを登りたいとか、難易度5級の岩壁(自分でも言ってることがよくわかってません・・・)をソロで登りたいとかそんな野望があるわけではない。実際にやっていること、いや、できることはせいぜい4,5日程度の中級山岳の幕営尾根縦走とか、冬ならがんばってなんとか八ヶ岳の一般ルートを歩くといったこと。本格的な沢歩きも経験がない。装備に関しても、別にULな人になりたい訳ではない(というよりも予算的に無理・・・)けど、シンプルかつ少なくしたい。そのほうがたくさん、長く歩けるから。でも重い荷を担ぐこと自体はそんなに嫌いではない。酒や美味しいつまみならなおさら。技術がないくせに人が多いルートを歩くのは好きではないので、ここ数年はときどき廃道で藪漕ぎを楽しんだりするようになった。もともと単独が好きだけど、気の置けない友人や息子と一緒に歩くのも楽しいので、そういう機会は逃さないようにしているが、なかなか都合が合わないこともあってやはり単独で歩く事が多い。

何が言いたいかというと、要するに、自分のやっていることは大丈夫なのか?ということ。怖いと思っていてもつっこむような無謀さは残念ながら持ちあわせていなくて、どちらかというと慎重なほうだけど、それでも山を歩いてると想定外のことに出くわすことは多々ある。そこが山歩きのおもしろさでもあるので、それをゼロにしてしまうのではなく、想定外のことにも対応できる技術、装備、体力を備えていたい。装備はお金で買って、重さを厭わず持ち歩けばなんとかなる。体力は・・・・あまり考えないことにする。で、技術はどうする?最近スリング数本と短いロープ程度は揃えて、藪を歩くときには持ち歩いているけど、そもそも使い方がよくわかってない。セルフビレイ?支点?そんなもの自分がとったセルフビレイや支点が一番信頼できない。誰かに教わりたいけど、いまさら山岳会やガイド山行もちょっと・・・・。今年は山岳連盟主催の講習会に友人と参加してみようとも思ったけど、結局日程が合わないことなどを言い訳に参加しなかった。

そんなことで結局、本でも読んで勉強してみるか、といろいろ本を読んでみたけど、なかなか自分にあった本は見つからない。沢登り系の本は帯に短し(簡単すぎるという意味ではなく、実践的なことがあまり書いてない)アルパインクライミング系の本は難しすぎてたすきに長し。ロープワーク系の本はあまりにたくさんの結び方が紹介されていて頭が混乱・・・


でも、一冊いい本を見つけた。
全図解レスキューテクニック 初級編  堤信夫

初級編というタイトルに偽りはなく、セルフレスキューをメインに必要最小限の情報が初心者にもわかりやすく説明されている。ロープやスリングの結び方、カラビナの使い方も写真ではなくイラストで説明されていて、初心者が陥りがちな間違った結び方にもちゃんと言及されている。結び方の目的に応じた使い分け、スリングを使った簡易ハーネスの作り方など、基本と実践のバランスがいい。実は似たようなタイトルのセルフレスキュー (ヤマケイ・テクニカルブック登山技術全書)という本もあり、そちらも読んでみたが、情報が多すぎる上に写真による説明がいまひとつ分かりづらくてぴんとこなかった。



ついでにもう一冊。
教科書になかった登山術  山岸 尚将

これは、どちらかというとバリバリのクライマー向けの本かもしれない。全図解レスキューテクニック 初級編が教科書とすれば、この本はその内容を十分吸収、実践した人向けに書かれた本だろう。もちろん初級以前の私にはちんぷんかんぷんなところも多いけど、一級のクライマーによる本音を交えたざっくばらんな裏技集とでも言うべき内容は読み物としてもとても面白かった。装備の軽量化についても一家言あって、とても参考になった。技術的なことはさっぱりわからないけど、その考え方は大いに参考になった。


そういうことで・・・ベッドの枕もとに細引きでカラビナとスリングをぶら下げておいて、寝る前に本を片手に一つ二つ結び方の練習をする毎日です。

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by mobydick67 | 2010-12-17 23:47 | 山の備忘録 | Comments(4)

KAJITAX復活?

最新号山と渓谷 2011年 01月号のニュース欄にモンベルでカジタックス製品の販売、修理を引き継ぐと書かれていたのでWEBで確認してみた。

確かにモンベルのサイトで名作KAJITAX 軽アイゼン RX-IVが復活。

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でも似たような、というかコピーとしか思えないスノースパイク シングルフィットも新しくラインナップに加えられている・・・

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現状は単なるカジタックス製品の在庫整理にしか見えないけど、これまで扱っていなかった8本爪以上の本格的なアイゼンをカジタックスブランドを復興させて受け継ぐということではないのか?でも確かカジタックスの廃業は職人(梶田さん)の高齢化と後継者不在が理由だったはずだけど・・・
もしかして韓国製をKAJITAXブランドで販売ってこと??

と、エラソーにごちゃごちゃ言ってるけど、今シーズンまだ一度もアイゼン使ってない。はやく雪を踏みたいなあ。


追記:今日(12月17日)届いたモンベルクラブの会報誌OUTWARDにモンベルとカジタックスの社長対談掲載されてた!でも今後の展開はやはり謎・・・
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by mobydick67 | 2010-12-16 18:30 | 道具 | Comments(0)

天安門のあの人

2010年ノーベル平和賞が中国の民主化運動家、劉暁波 (リュウ・シャオボー)に授与され話題になっている。果たしてノーベル平和賞なんてものに権威があるかどうかは別として、こうやって世界の耳目を集めることになったのは喜ばしいことだと思う。

天安門事件が起こる2年前の1987年8月、当時大連に単身赴任していた父を訪ねて10日ほど中国を旅行した際に、北京も訪れ当時はまだのんびりとしていた天安門広場に立ったことがある。

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それが理由という訳でもないが、ずっと頭から離れない映像がある。



もしかしたらただの目立ちたがり屋の勇み足だったかもしれない。でも、あの人はどうしているだろうか?

遠くで火事を見ていた/仲野茂バンド

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by mobydick67 | 2010-12-15 18:16 | 雑感 | Comments(2)

シホテアリニ山脈

「デルス・ウザーラ」の舞台となったシホテアリニ山脈の資料はないかと調べていると、写真家福田俊司さんがこの地方を取材してたくさんの本や写真集を出していることを知ったので読んでみた。

シベリア大自然
大判の写真集だが、シホテアリニ山脈の写真は少ない。シベリアの雰囲気を知ることできる美しい写真多数。


カラー版 シベリア動物誌 (岩波新書)
第1章「タイガにシベリアトラを追う」が、シホテアリニ近辺の狩猟紀行。森、川を写した写真があり、想像力が膨らむ。

ウスリートラを追って―シベリア5年間の撮影記録 (人間ライブラリー)
子供向けの本なのか、すべての漢字にるびがふられていて、読みやすくてよろしい。内容は決して子供向けに噛み砕いて書かれたものではなく、大人が読んでも充分楽しめる。


この他に福田さんの本ではないが、森の人 デルス・ウザラー(絵本)と同じ画家が挿絵を担当している鹿よおれの兄弟よ (世界傑作絵本シリーズ)からはデルスらゴリド人の風俗やシベリアの風景がよくわかるし、なにより鹿を狩って家に持ち帰る、ただそれだけの話の中にゴリド人の自然観、世界観が込められている素晴らしい絵本。






しかしこのNHKのニュース動画にあるように、森林伐採が進み、タイガの風景も変わってしまったようだ。

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領土問題とかいろいろあるようだけど、いつかこのシホテアリニの山や森をゆっくり歩いてみたい。
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by mobydick67 | 2010-12-13 10:23 | | Comments(0)

イスラムを旅する

ペルシャ放浪記―托鉢僧に身をやつして (1965年) (東洋文庫〈42〉)


19世紀半ば、ハンガリー人ヴァンベーリがトルコ、イランなどイスラム諸国をイスラム教徒に変装して旅した記録。以前読んだ戦禍のアフガニスタンを犬と歩くと場所は違えど150年を経ても旅の様子がまったく変わらないことに驚いた。人との交流というよりも断絶、疎外感が際立つ。

寂しいだろうなあ、こういう旅は。
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by mobydick67 | 2010-12-10 23:50 | | Comments(0)