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サーマレストの剥離

先日、「子連れ登山(~7歳)」で、長年使ってきたサーマレストウルトラライトが剥離して使用不能になったことを書きましたが、もう少し詳しく書いておきます。
ことが起こったのは今年のGWの奥秩父縦走時のことです。瑞垣山荘から金峰山、甲武信ヶ岳を経て雁坂峠から川又へ下山予定の3泊4日の山行。初日は大日小屋前にテントを張り1泊。翌日は予想以上に雪が多かったため甲武信小屋までたどりつけず、ミズシあたりでテント泊。3日目は少しがんばって樺避難小屋までいきここで一泊。この3日目の夜に剥離は起こりました。無人の小屋に入って荷を広げ、マットに息を吹きこんで膨らましているとミリミリと変な音がします。気にせずそのまま膨らませましたが、栓を閉めたあとでよくみてみると、ちょうどマット真ん中よりちょっと上あたりの表生地が中のスポンジから剥離してみみずばれのようになっています。とりあえず使えないことはないようなのでそのままその上に座って飯を用意して食事を始めましたが、このあいだに件のみみずばれががだんだん大きくなってきました。しょうがないのでそのままそのみみずばれを押さえるようにして寝ましたが、夜の間もミリミリと音は続き、朝までにはちょうど湯たんぽぐらいの大きさに膨れ上がっていました。その日は幸い下山日なので、そのまま空気を抜いて帰宅後再度膨らませてみましたが、やはりこぶのように剥離した部分が膨れ上がり使えそうにありません。10年以上使ったので寿命とも思いましたが、それなりにシミなどがついて思い出も愛着もあるので修理に出そうと代理店のモチヅキのHPを見ると剥離の修理に関していくつかの条件が挙げてありました。それを見て初めて気がつきました、そうか、これは熱による剥離だと・・・(気がつくのが遅い!)。
山でときどき米から飯を炊きます。特に一泊目のテン場に水が豊富にあれば初日の夜は多めに米を炊いてその日の夕食と翌朝の朝食分(主におじや)とします。今回も大日小屋には流水の水場があるので米を炊きました。いつもの手順ですがMSRのウィスパーライトインターナショナルで加熱し炊き上がった米の入ったコッフェルを新聞紙4,5枚で包みこんでそれをさらに寝袋で巻いてマットの上において約10分ほど蒸らします。はっきりとは分かりませんがいつもこうやって蒸らすのですが、何しろ狭いテントの中なので時には寝袋と新聞紙で包んでいたコッフェルが新聞紙だけで包まれた状態でマットに触れていることもあったと思います。どうやらこれがこれがよくなかったようです。また米を炊くときだけでなく、アルファ米を湯で戻すときなども温かいのが食べたい春秋冬は同じように寝袋で包んでマットの上においていました。そもそもこのマット、以前山中で穴を開けてしまい(谷川連峰、大障子避難小屋で窓がなく暗いなかでマットを敷いたとき、すのこ状の床に釘が飛び出ていたため)携行していたフィールドリペアーキットを使ったことがあります。湯せんでホットボンドを溶かしてリペアーパッチを貼るという作業をするとちゃんと元通りに使えるようになりました。つまり100℃程度で溶けてしまう接着剤でインフレータブルマットが作られているということをまったく忘れていたのです。厳密に何度くらいまで大丈夫なのかは分かりませんが、熱いものは置かないにこしたことはないでしょう。
結局修理はあきらめ先述したgoliteのテント購入時にプロライト4レギュラーサイズを一緒にアメリカの通販で購入しました。やはり取説には熱いものを乗せるな!と明記されていました。今後は米を蒸らす時は要注意です。
by mobydick67 | 2008-12-15 17:30 | 道具
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