くも膜下出血顛末記 その3 術後入院生活

2015年1月1日
手術の翌日12月30日に意識を取り戻しましたが、まだ意識が混濁していて、しゃべったり、ひとが言っていることがわかるようになったのは年明けてからで、気がつくとナースステーションの前の個室集中治療室のベッドの上でした。病名、病状について医者や家族から説明を受け、何度も「意識が戻ったのは非常に幸運」と言われましたが、その時は幸運なのかどうなのかわからないくらいこの病気についての知識がまったくありませんでした。
 気がつくと手には点滴の針が2箇所刺され、各種センサーがつけられていて、看護師さんが頻繁に点滴パックを交換し、採血し、血圧を測りにきました。何よりもびっくりしたのはいつのまにかペニスにカテーテルが刺されていたことです。一体誰が何のために???ペニスにさされたカテーテルは膀胱にまで伸びており、尿はすべて膀胱から直接カテーテル経由でベッドの柵にぶら下げたパックに貯め、これも看護師さんが頻繁にパックを空のものに交換し、尿量を記録され、脱水症状にならないよう頻繁に経口で水分をとるよう指導されました。くも膜下出血直後の症状として体内の水分コントロールがうまくいかなくなるようです。また、これもずっとあとで知ったことですが術後10日ほどは再出血、脳血管攣縮、脳浮腫などが起こる可能性が非常に高いため、このように厳重な管理体制下に置いて経口、点滴で薬を大量に投与するようです。とにかく大便のときに看護師さんに付き添われて室内の歩いて5歩のトイレに行く以外はずっとベッドの上で点滴を受ける生活でした。

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 手足も動くし、喋れるので楽観的にされるがままにしていましたが、ひとつだけ辛いことがありました。頭痛です。医者によると出血により脳内に残った血液のせいだということでしたが、これがかなり酷い頭痛で手術前の頭痛よりもひどいくらいでした。頭痛止めの薬を点滴で入れてもらいましたが効果はあまり続かず、術後1週間ほどは絶え間ない頭痛に悩まされ長く寝ることができませんでした。また1月5日には、網膜光凝固術という簡単な目の手術を受けました。脳内手術の数日後に久しぶりにメガネをつけてみると像がダブって見えたため眼科の診察を受けたところ、右目の網膜の端のほうが剥離しそうになっていたため、レーザーで焼いて網膜を固定する手術を受けました。手術といっても麻酔も使わず1時間半程度で終わり、すぐに効果が現れて元通りに見えるようになりました。主治医は原因についてはっきといいませんが、手術中、術前のCT検査等で大量の放射能を浴びたことが原因ではないかと思っています。くも膜下の検査、手術ではフクシマの原発作業員以上の放射能を短期間に浴びるようですが、治療には欠かせない過程なのでしかたないと思っています。
 1月6日夜に術後の経過も良かったため集中治療室から脳神経科の一般病棟個室に移りました。頭痛も徐々にひいてきて夜も眠れるようになりました。一般病棟に移ってからは家族以外の見舞いも許可され、親しい友人たちが見舞いに来てくれ、とても心強かったです。食事も一般食になり、リハビリも始まりました。リハビリといっても長いこと寝ていたために足腰が弱っているだけで、最初は院内の病室のあるフロアーを妙齢の女性理学療法士と見習いの女子大学生に付き添われて歩くことから始め、3、4日すると2人と病院の建物を出て敷地内を散歩できるまでになりました。楽しかったです。ただこの頃、歩いていても筋力の衰えとは別に、ふらつくようなバランス感覚が悪いような気がしましたが、歩けないほどではないので気にしませんでした。しかしこれは後になってもなかなか治らず今でも少し残っています。1月11日にはペニスに刺さっていたカテーテルを女性看護師さんに抜いてもらい(うっ!!)、術後初めてシャワーも浴びてすっきりしました。1月13日には個室から4人部屋に移り、点滴の種類も減って針も2箇所から1箇所になり、服用する薬も2、3種類になりました。1月13日、術後の経過を見るため、脚の付け根から脳まで再度カテーテルを挿入して脳血管造影検査を受けました。出血後のコイリング手術の際は意識がなかったので何も覚えていませんが、今回は脳神経科の手術室までベッドごと運ばれ、白衣を着てマスクをつけた人々に囲まれて麻酔をうけ、体を固定され検査を受けましたが、まるでSF映画の中にいるような体験でした。検査後、気がついたら病室に戻っていて1日安静にと言われました。翌14日担当医の診察を受け、再出血の可能性がないわけではないけど、体力の戻りもよく、その他の数値も良いので退院しますか?と訊かれたので二つ返事で退院します!と伝え、翌15日にめでたく退院しました。このときは自分の足で歩いて退院し、手術、入院費の支払いといった退院手続きも自分でしましたが、看護師からはくも膜下出血の術後に車椅子や移動ベッドでなく自分の足で退院する人は非常に稀ですと言われました。

何はともあれラッキーでした。
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by mobydick67 | 2015-05-25 17:50 | その他 | Comments(4)
Commented by づめ at 2015-05-26 07:57 x
うん、幸運だったね。
でも今までのいろーんな物が繋がって得た幸運だ。
とにかくよかった。
雪も無くなったよ。
梅雨に入ってお客落ち着いたらゆっくり登りに来なよ。
Commented by mobydick67 at 2015-05-26 08:35
づめりんありがとう。
甲武信いくよ、フラフラね。
できれば西沢渓谷から背負子でしょって欲しいんだけど・・・
Commented by へたれ0 at 2015-05-26 12:45 x
こんにちは!通しでレポを読んで、震えが来ました。ともかく、無事に退院して、一緒に呑めるようになり良かった❗今度は山のバーで快気祝でもしましょう!?つまみと酒は背負いますから…
Commented by mobydick67 at 2015-05-27 05:35
0様、いつもお世話になっています。
おかげさまでまた山に登り、酒を飲めるからだになりましたよ。
今度はテントで是非一献願います!
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