オオカミの護符 小倉美恵子
そのままズバリのタイトル。表紙もカッコいいし、期待して読んだが、中身はあまりピンとこなかった。代々続く農家である川崎市の実家に貼ってあった御嶽山のオオカミの護符を発端に、御嶽神社、秩父の猪狩神社、三峯神社を訪ねてオオカミ信仰を探る過程は面白いし、その土地それぞれの習俗や言葉使いが紹介されているところまではいいけど、そこから筆者が導き出したものが、近代以前の農村文化、里山文化、山村文化の懐古主義的な「昔はよかった」的礼賛に終わっているところは???だし、もったいぶった文体がなんだかまどろっこしい。「ガイア・シンフォニー」とかが好きな人にはお勧めかもしれないが・・・
ともかく、今年こそは三峯神社に行ってみよう。