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地図を読む本を読む

読図の本を2冊読んだ。

山岳地図の読み方・使い方  村越真、宮内 佐季子

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山岳読図に関する様々な情報が大量に盛り込まれた本。しかし、「わかりやすい写真と解説図を満載!」という表紙のコピーとは裏腹に、引用されている地図、写真は小さくてとても見にくいし、イラストもポイントがうまく伝わってこない。またそれらの文の編集、文と図版のレイアウトがごちゃごちゃしていてとても読みづらい。地図化とは現実3次元の大きな地形や人工物、植生などを2次元の小さなものに抽象化する作業のはずだが、この本はまるであるものすべてをぶち込もうとして何が何だかわからない見づらい地図のような出来。内容が悪くないだけに残念。



これで身につく山歩き 誰でもわかる地図の読み方 (るるぶDO!)  千秋社

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こちらは、前著に比べると情報量もあまり多くないし、著者個人名も明示されていないので一見JTBが外部編集委託したやっつけ本にみえるが、しっかりした内容の良書。特にコンパスの使い方の説明は図版も解説文も秀逸。引用された地形図や写真も見やすい。この本を編集した千秋社は地図作りを専門にする会社のようだけど、本書はさしずめよくできた簡略地図のような仕上がり。内容とは無関係だが、奥多摩や奥秩父の例がたくさん引かれ、馴染みのある地形図が多いのも個人的には良かった。ただ、ほとんどがカラー刷りなのに、なぜか一番重要なはずの「道迷いを避けるために」という最終章だけ単色刷りしてしまったのが惜しい。
by mobydick67 | 2012-01-11 18:27 |
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