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骨まで愛して


頭骨コレクション――骨が語る動物の暮らし

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できれば鹿とかカモシカ、あるいは熊などの頭骨を山歩きのときに拾ってみたい。が、この本を読むとそう都合よく白い骨の状態で落ちていることなどほとんどないのがよくわかった。この本で紹介されている美しい頭骨の大半は肉や毛皮などがついた状態(いわゆる屍体)で拾ってきたり、もらったものを著者が標本化したものだった。

下世話な興味本位で読み始めたが、頭骨だけからその動物の生態を探りだしていく科学的考察にぐいぐい引き込まれた。難解な科学用語などは一切使われていないので、科学音痴の私にもよくわかった。科学って面白い!と素直に思ってしまった。

それだけでなく、私の下世話な興味を満たしてくれる、どのようにして様々な動物の頭骨を手に入れたかという顛末も各章末にコラムとして記されている。また巻末には頭骨標本の作り方も具体的に書いてある。とても私には実践できそうにもないが。


息子が小学生の頃、夏休みの宿題で書いた野田知佑著カヌー犬・ガクの読書感想文の最後に、「僕もうちのジョニ(犬)が死んだら、毛皮をとってベストにしたいと思います」と書いたのを読んでのけぞったが、さすがにベストは身につけるものだし何だか生々しいので、せめて頭骨だけでもこの頭骨コレクションの著者同様に標本化するかな・・・・
by mobydick67 | 2010-09-17 16:29 |
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