2010年8月8日
15:00 祝瓶山 あとは下るだけ。明るいうちには少なくとも大石橋の登山口までは辿りつきたい。そこまで行けば水はいくらでもあるし、あとはどこでもテントを張ることができるはず。鈴振尾根を下る。少し下ると森林限界より下がって、ブナや針葉樹の鬱蒼とした林に入る。 左側の沢筋から水音が聞こえるようになると、すぐに右側から荒川のさらに激しい流れの音が聞こえるようになる。清流の音を聞くと、気分だけでも涼しくなる。尾根の樹林の途切れたところから正面に飯豊の稜線が覗く。あそこの飯豊も、そしてこの朝日も季節を変え再訪したい山。 下りきったところで水量の少ない細い沢(大石沢支流?)を渡渉して少し行くと、大石小屋。ここにテントも良いかと思っていたが、先客あり。モンベルのモノポールテント。翌日登るのだろうか。ネット越しに会釈。言葉は交わさなかった。 もう一つ枝沢(大石沢?)を渡渉すると大石橋吊り橋。これを渡ると小国側大石橋登山口。 17:15 無事下山。 ここからは未舗装の林道歩き。小国町の町営宿泊施設白い森交流センターりふれやキャンプ場のある五味沢まで登山地図によれば2時間40分。五味沢までは小国駅からバスがでているが予定より早く日曜に降りてきたため最終バスは5時前ですでに終わっている。とりあえずキャンプ場でキャンプか、予約なしで宿に泊めてもらえるならそれでもいいと思い単調な川沿いの林道を歩く。 が・・・吊り橋を渡ったあたりからアブが大量に寄ってきて閉口する。すぐに虫除けチグアウェィを露出している足や腕、首、顔に塗りたくるが全く効かず。沢の側、夕刻ということもあり何百匹ものアブに取り囲まれて歩く。おそらく傍目にみたら私のまわりに薄い黒い影ができていたはずだ。手拭いを振り回しながら歩き、回すたびに数匹のアブを地面に叩きつけながら歩く。それでもアブは果敢に攻めてきて耳の裏、腿、さらにはTシャツの上から脇などを刺してくる。これでは長袖のシャツ、長ズボンだけでは避けようもなく、雨具を上下着込んでフードを被り袖口を絞るしかないが夕刻とはいえ酷暑でとてもそんなサウナスーツもどきを着て何時間も歩く気にはなれない。第一、足を止めて雨具を出している間にも数十匹にたかられそう。諦めて、手拭いを顔の前で振り回しながら歩く。 40分ほど歩いていいかげんうんざりしてきた頃に後ろからきた車が追い越して少しして止った。車から降りてきたのは、今朝、大朝日岳の下りですれ違って言葉を交わした地元の登山者(丹野さん、あとで名前を伺った)だった。大朝日から大玉沢出合い経由で下山して、大石小屋でテントがあるのを見て声をかけ、少し前に単独の下山者があったことを聞いて私だと思ったという。ありがたいことだ。このあと車に乗せていただき、途中りふれに寄って風呂をご一緒して小国駅まで送っていただく。道すがら短い間だったが、山形市在住でこのあたりの山によく通われて詳しい丹野さんからいろいろな話を伺う。私が前日泊めていただいた狐穴小屋は、朝日連峰でも深いところにある穴場の小屋で、地元の人の利用が多いとか、やはり飯豊は春、GWの石転び沢がいい、山形の山は長靴が一番歩き易い、今回歩いた朝日連峰の縦走路の北や南にもまだまだいい山と道があるとか、山形の冬は山スキーだ、沢の話、きのこ・・・・・もっとたくさん話を伺いたかったが、小国駅でまた山で会う日がくることを願って別れた。丹野さん、どうもありがとございました。とても助かりました。もしもこれを見ることがあったらご連絡ください。 18:40 小国駅 新潟方面行の電車までは1時間以上時間があったので、近くのスーパーでビール、つまみを買って一人待合室で。携帯で新潟の古町のホテルを予約。 新潟に着くと花火帰りの人々で駅はごった返していた。一昨年、飯豊から下山後この花火を息子と楽しんだことを思い出す。ホテルに入ったあとすぐに街にでて、いつも行く居酒屋で、生ビール、刺身、日本酒、ナス、天ぷら・・・・疲れていたし祭りの終わった日曜の夜、街も静かだったので一軒だけで。 2010年8月9日 朝駅まででて、ドトールでコーヒー、駅立ち食いそば。喫茶店も入りたかったけど、まだ開いていない。青春18きっぷでゆっくりと帰京。 行きと違って乗換もたっぷり時間がある。 日本の車窓から・・・ 夕方には帰宅。 下山後、もう少しゆっくり歩けばよかったと後悔。山中一泊では何かもったいないような、下りた後も後ろ髪引かれような思い。急いだ訳ではないが、初めての山、勝手がわからないこともあり、どうしても早め早めに、となってしまう。結果的には下山翌日から雨模様だったので良かったのかもしれないが。 管理人のいる避難小屋というのもさほど混んでいなければなかなか良いものだ。今回も酒と話を楽しんだ。だができればテントがいい。積雪の残るゴールデンウイークなら小屋にも管理人がはいるが、トレイルの途中にテントを張って入山してもよいようなので、また是非その時期にも来てみたい。 たった二日の山歩きを小分けにして書いたが、いくら書いても、いくら写真を載せても足りない感じ・・・
by mobydick67
| 2010-08-17 01:11
| 山歩き
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