奥秩父縦走 さらに奥へ その3 真の沢林道を下る


2010年5月4日

4:00 起床 

前日よりさらに暖かい。外でも確実に0℃以上だ。

昨夜つとぴー・よっちゃんの二人も誘って、みんなで相談し今日は5人で真の沢林道を下ることに決めた。徳さん、づめちゃんにもルートについて詳しく聞いておいた。二人はなんとかならないことはないが基本的には勧められないという意見。つとぴー・よっちゃん夫婦、イジル、そして私はそれぞれ別にこの真の沢林道から甲武信に登ったことがあり、今回初めて歩くのは私の息子のみ。この季節に歩いたことのある者はいないが、経験者4人に息子を加えた5人で力を合わせればなんとかなるだろうと考えた。

9:00 出発

小屋の裏の巻き道から十文字峠方面への道を目指す。その道と巻き道が交差するところが真の沢林道の入口だ。道標はまだ雪の下。

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ここから北面の荒川水系の谷へと入っていく。膝上の雪のなかまずは2398mピークとの鞍部を目指して樹林のなかの斜面を北東へトラバースぎみに下りながら進む。テープの類は見えないがピークがはっきり見えるのでルートに間違いはない。

鞍部には徳さんがつけた三宝山方面への巻き道らしきらしきものが北へと伸びていたがそちらへは進まず2398ピークをぐるっと東側の尾根まで巻く。相変わらずテープの類も道らしきものも見当たらず大したことはないが下生えの幼木の藪をこぎながら進む。

10:15 やっとそれらしき尾根に乗ったのでここからは尾根伝いに東へ降りていく。雪は少なくなり30cmくらいで踏み込むことはなくなった。

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11:30 雪が少なくなり尾根が小さな崖で終わったので左に巻いて少し行くと右方向から流れる沢にぶつかった。

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おそらくこれが真の沢本流だろうと見当をつけ、もしも本流じゃなくても(あとで本流でないことがわかった)これに沿っていけば本流にぶつかるだろうと左岸を沢沿いを進むが雪が多い上に、流れが急なところは沢側を歩くわけにいかないので、少し高巻いて沢の下流方向に進む。

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途中何本か沢を超える必要がありこれが大変だった。3本目の沢は結構急な傾斜を流れていて谷も深く歩いているところから沢に降りるのが難しく、さらに高巻いて降下地点を探したがいい場所がみつからず、結局少し危ないが大きな岩に雪が薄くついた急な崖を無理やり降りた。渡渉そのものは簡単だったが、そこまでとそこからのルートが悪く、ルートファインディングの失敗で危ないところに入って進退窮まるという状況を体験。フリクションが効かず滑ったりもしたので怪我をしなかったのは単なるラッキー。反省。

渡った先でもけっこう急な林の斜面をトラバースする道を緊張しながら進み、もうひとつ比較的簡単に沢(おそらく三宝沢とおもわれる)を渡ると道が比較的良くなり、雪もなくなり、見覚えがあるなあと思っていると去年この道を登ったときにテープを見失った広い谷に出た。

14:00 見回すと進行方向にテープがあった。ここからは道を探す必要はない。とりあえずみんなの顔に笑みが浮かぶ。

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一安心だが、道がよくなるわけではなく、この先には倒木のジャングルや足元の悪い急斜面のトラバースなどが待ち構えている。去年よりさらに道が悪くなっているような気がする・・・・

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道が再び沢に近くなり、下に広い河原が見えてくると千丈の滝は近い。

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いつか沢を登ってここにテントを張ってみたい。

15:15 千丈の滝上。ひと休み。

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雪融け水で水量が多いうえに、以前対岸(右岸)に張られていたへつり用のワイヤーが切れていて、その上に張られたトラロープしか残っていない。裸足になり、少し滑ったりしたが、みんな無事対岸に渡る。

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滝を渡るとその滝の全貌の一部を見ることのできる狭い崖の上の道を過ぎれば道は比較的よくなる。以前通ったときより葉が落ちているせいか滝がよく見えた。

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痩せ尾根に出るとあとはもうこの尾根をまっすぐ降りるだけ。

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17:20 股の沢林道との分岐。

17:30 入川本流にかかる橋を渡り、柳小屋着。

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小屋には前日甲武信小屋に宿泊し、十文字峠、股の沢林道経由で下ってきた単独の先客が一人いた。

小屋前のベンチでつとぴーが小屋から担いできてくれたビールで乾杯。危ないところが何箇所もあったため緊張を強いられた長い一日だった。だがその分酒も旨い。残ったつまみを全部出して、ありったけの酒をみんなで飲んだ。遅くなって酒やツマミがなくなっても、地図を肴に話ははずんだ。




ゴールデンウイークの真の沢林道について

もちろん一般道ではない。沢に近づくまではラッセルさえ覚悟すれば危ないところもない。
沢の上流はかなり急な流れで谷も深く雪がついているので場所によっては沢に降りたり沢から離れることにかなり苦労した。谷全体が深く大きく、似たような枝沢が何本も走っているため地図を見ても現在地の特定が難しい。

装備は10本爪以上のアイゼンは必須。息子は8本爪だったが、源流付近は雪と岩のミックスになっているところがあるので前爪があったほうがいい。各自にピッケルと共同装備としてザイル一本あればさらに心強い。

今回はみんなで力をあわせてなんとか降りたという感じで、余裕はほとんどなかった。一応息子以外みんな登りは一度は経験しているがやはり季節が違うと状況は激変する。かなり下に降りるまでテープの類は見つからなかった。正直にいうと沢についた雪がたとえ少量でもこれほどやっかいとは思わなかった。沢に出てからも本来のルートにこだわることなく、もっと読図と状況判断をもとに進路決定するべきだった。いろいろ反省することの多い一日だった。

個人とパーティー全体の力量、そして経験値があれば、もう少し安全な歩き方ができたかもしれないが、やはり客観的に言ってこの時期に真の沢林道を下山道にとるのは勧められない。私ももう少し力をつけて、装備もしっかり持っていつの日か再挑戦したい。
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by mobydick67 | 2010-05-12 23:45 | 奥秩父:山歩きと備忘録 | Comments(11)
Commented by 川上 at 2010-05-13 08:21 x
おはようございます。
みなさん、あの荷物を担いで、凄い脚力ですね!
本当にお疲れさまでした。
Commented by mobydick67 at 2010-05-13 17:14
かわかみさん。

脚力ないので、コロコロ転がって、ずりずり滑って降りました。傷だらけでした。川を流れた人もいました。ずぶ濡れでした。

いや、けっこう疲れました、ほんとに。

次のレポには川上さんも登場するので、乞うご期待!
Commented by づめ at 2010-05-13 22:20 x
待ってましたよ、その3!

とにかく無事で何より。
今度は私も付いて行きたいです。宴会に。
Commented by mobydick67 at 2010-05-13 22:26
待ってたの?

今度酒おごるから真の真の沢案内して!!

明日登るのね、また行きますよ。
Commented by mobydick67 at 2010-05-13 23:57
あ、づめちゃん、そういえば忘れてたけど・・・
酒がなくなったあとで、甲武信から缶ビール荒川に流してくれるって言ってたからみんなでずっと川見張って待ってたのに流れてこなかったよ!
Commented by 酔っ払いよっちゃん at 2010-05-14 15:41 x
川上さん
「脚力ないので、コロコロ転がって、ずりずり滑って降りました。傷だらけでした。川を流れた人もいました。ずぶ濡れでした。」これは全部私のことです。
M本さんがちと転んだのは、私の軽アイゼンと10本歯を交換
してくれたからです。転んだ時笑ったら、「おまえが笑うな!」
と怒られました。

北爪さん
まじに、流れてくるビールを心から待っていたのに来ませんでした。途中で引っかかったのかな?

M本さん
あなたの風邪をもらったらしく、おとといから激しい胃痛と
発熱で酒も飲めない状態です。動けないし酒も飲めないで
ウォーという心境で、ブログ巡りしてます。
Commented by mobydick67 at 2010-05-14 18:34
ふふふ、よっちゃん今頃気づいたか・・・

このブログは・・・

ブラウザーで開くだけで、いろんなウイルスに感染する恐ろしいサイトだ。ウォーホッホ・・・

ああちょっと脳にきてます、すいません。

とりあえず、お大事に。たまには酒抜くのもいいんじゃない?
Commented by づめ at 2010-05-15 07:19 x
何だよみんな、小屋のビール、20ケースは流したのに!ちゃんと拾ってよ!


すぐ飲める様、全部栓抜いて中身だけ流したのに!

バカ!
Commented by mobydick67 at 2010-05-15 08:45
ほんと?

みんなアルコールに飢えてたから、そういうこともあるかと思って、入川の水ごくごく飲んでみたけど酔が醒めるだけだったぞ!

どうせ、酔っ払ってて間違えて笛吹川とか千曲川のほうに流したんじゃない?

もったいないなあ・・・

Commented by 酔っ払いよっちゃん at 2010-05-15 10:03 x
そうだ、そうだ!
自分だけ川をゆらゆら流れて・・・
Commented by づめ at 2010-05-15 21:59 x
ん…。

明日くらいには…。


川に顔突っ込んでると、いい夢見れるよ。


ダメだ寝る。
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