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岳人 2010年5月号


いまさらなんですが最新号の岳人 2010年5月号には二つの興味深い記事があります。



一つは山田哲哉さんによる連載


奥秩父 山、谷、道、そして人(17)
甲武信岳を守り、独特な魅力を創り出してきた人々


甲武信小屋を特集した記事です。
現役の徳さん、爪ちゃんをはじめ、先代にあたる徳さんのご両親、山中邦治さんと山中時子さんのことにも触れています。私は機会があって一度だけ邦治さんと時子さんにもお会いしたことがありますが、二人ともお元気でとても隠居の身には見えず、矍鑠(かくしゃく)とした姿にこちらが元気をもらう始末でした。
実は先日飲んでいるときに、「いつもテントなんで、小屋はなくてもいいけど、ここにソーラーパワーで通年24時間稼働するビールの自販機があればいいなあ・・・ワインとワンカップも出てくるとなおいい・・・」と、バチあたりなことを冗談で言ってみたりしましたが、大いに反省しています。すみません。
テント泊で小屋に泊まらない私にも、小屋を続けていく大変さとその必要性はうかがい知ることができます。

これからもずっとあそこにあって欲しいと願っています。




二つめは、その山田哲哉さんパーティーの遭難救助について服部文祥さんが書いた、


「風の谷」パーティー遭難救助の顛末と検証


読み応えありました。ヤマケイでも少し前に検証取材記事としてかなり厳しいことが書かれていましたが、こちら岳人の記事のほうは客観性にとらわれることなく目線を当事者と同じ高さ、位置に置くことでより踏み込んだ服部さんらしい内容になっています。批判の原因の一つにもなったガイドレイシオ違反についても、逆にその形骸化の恐れを指摘したりしていてとても興味深いものでした。
どちらの記事が優れているとかいうことではなく、両方の見地を活かして、オープンで忌憚ない検証を今後も行って欲しいと、いちヘタレ山歩き人として考えます。




ああ、それと、高桑信一さんの山行記事、


奥利根から越後へ


もとても良かった。こういう春の山歩きもやってみたいなあ・・・
by mobydick67 | 2010-05-10 19:41
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