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春雪の十文字峠越えから甲武信ヶ岳へ その2

2010年4月18日

4:00 起床。

1:00頃に寒くて目が覚めた。今回は寝具からシュラフカバーを省力したが、まだちょっと早かったようだ。テントのインナー上部が総メッシュなので、外気とテント内の温度差があまりない。グランテトラを湯たんぽにして抱えて寝たが、目が覚めた時にはもう温かくなかった。そのあとうとうとしているうちに起きる時間がきた。起床時テント内温度-4℃。晴れて放射冷却で冷え込みが激しい。
 昨夜の残りの白米を湯で温めて、梅茶漬け。乾燥した豆腐、油揚、野菜などの具をたっぷり加えた味噌汁。練乳入コーヒー。

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5:30 出発。

気温が低いため雪が多少締まっていて昨日よりは歩きやすい。アイゼン、ワカンなしで歩く。それでも赤沢山の北面を巻くあたりで急勾配の斜面に雪がたっぷりつき道がわかりにくくなるが、4~50メートルごとにつけられた赤テープでルートが間違っていないことを確認しながら進む。もっとも、尾根から離れなければ多少夏道から離れても問題ないだろう。尾根上を歩いたほうが楽だったかもしれない。

赤テープのかわりにヤカンがぶら下がっている。

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雪が深く、歩くのは大変だが、この辺りの原生林はすばらしい。夏に歩いたときは鬱蒼と茂って頭上を覆う葉と地面を覆う苔のせいで暗い印象を受けたが、今は葉が少し落ちて地面が白い雪で覆われているせいで明るく思われる。

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7:20 林道分岐。三国峠方面へと続く林道。歩けるのか?

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四里観音の少し手前に奥秩父林道方面への抜け道との分岐あり。ただし途中崩落のため通行不可とある。

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8:30 四里観音避難小屋。下には降りず通過。十文字方面にオレンジ色のヘリが飛んで行くのが見えた。

このあたりから雪が再び多くなり難儀する。アルミワカンをつけるがあまり効果がない。

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9:40 股の沢林道分岐。当然股の沢方面にもトレースなし。

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ここからは大山北面に入り雪も一段と多くなるが、針葉樹の森が素晴らしい。

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ちょうど、甲武信方面との分岐あたりで荷を吊ったヘリが十文字小屋の上空にゆっくりと近づくのが見えた。

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10:10 十文字小屋着。着いたときちょうどヘリから荷をおろすところだった。近づいていくと甲武信小屋の常連、鈴木さんが気がついて声をかけてくれた。昨日、ヘリの荷揚げに備えて小屋のご主人や手伝いの人計4名で毛木平から上がってきたとのこと。パンで昼食。鈴木さんたちは荷物の運び込みが終わってビール。私にも勧めてくださったが、ここで飲んでしまうと先へいく気力が失せてしまいそうなので、遠慮した。ちょっと、いや、かなり羨ましかった。涙(嘘です。ただの結露です)でレンズが曇っています・・・

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11:00 十文字小屋出発。

ワカンを外したまま出発したが、大山手前の鎖場でアイゼン(10本爪)をつけた。

12:00 大山。八ヶ岳方面。

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12:30 武州白岩山。荒川源流の谷々。

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やはり、アイゼンにも雪がついてダンゴになり、重くて歩きにくいので外した。膝下~膝上のラッセル。

13:30 尻岩

三宝山への延々と続く登り。

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15:30 三宝山頂上。ここから甲武信方面にトレースがついていた。甲武信方面からきて頂上からまた引き返している。昨日入山して以来初めての踏み跡。自分撮り。疲れ気味。

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ここからはあと少し。スピードを上げる。トレースのない、人に会わない道を狙って入山したが、いい加減雪にウンザリしてきた時だったので踏み跡は正直嬉しい。

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16:20 甲武信ヶ岳頂上。霞んでいるが主脈尾根がはっきり見える。金峰山にしっかり雪が積もっているのが見えた。

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16:30 甲武信小屋着。

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小屋には、徳さん、づめちゃん、脇屋さん、素泊まりの若者一人がいた。年末に一緒にボッカをした平野さんは金曜日に西沢渓谷から小屋に入り、Sさんと土曜一日雪かきをして、今朝ヘリできた小屋スタッフ3人を迎え、昼ごろに下山したとのこと。会えなくて残念。今日は外でテント泊の予定だったが、徳さん、づめちゃんのお言葉に甘えて小屋に泊まらせてもらうことに。5人で薪ストーブの周りで飲みながら楽しい酒と夕食。
一人で歩き、勝手気ままにテントを張って泊まるのも楽しいが、こうやって遥々歩いてきたところに暖かい火のある小屋があって、友達や知り合いがいるのもいいものだ。

夕食が終わって他の皆が寝たあともづめちゃんとちびちび飲みながらいろいろ喋った。バンドのこと、赤羽、八ヶ岳冬季縦走、矢野顕子、マイ・ドリーム・・・・
by mobydick67 | 2010-04-23 01:23 | 奥秩父:山歩きと備忘録
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