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装丁山昧 ![]() 山の本の装丁を多数手がける「紙のアルピニスト」こと小泉弘が、自身が装丁を手がけた幾多の本ができるまでの過程を、一緒に本作りに関わった編集者や著者のことを回顧しつつ語った「本についての本」。派手な「ジャケット」をまとった最近の人目を惹くことと経済性のみを優先した本を「ポスターを巻いたいような本」と一刀両断してしまう著者だけあって、自著の装丁は質実剛健で抜かりはない。 ジャケットには鮫肌のような特殊な紙が使われているが、撫でてみるとその色同様とても柔らかい触り心地。凝っている。 ![]() どこかクールで端正な佇まいの著者の装丁は自分には少し敷居が高い(?)が、それでも著者、編集者、装丁家、印刷所など多くの人が時に喧々諤々やりながら本づくりに情熱を傾ける様はなんだかとても眩しいし、そんなに丁寧に作られた本なら是非とも読んでみたいと思う。紹介されている本には既読の書もたくさん含まれているが、少し山岳書という範疇からははずれた、田舎暮らしを語った本や古い冒険記の類もたくさん紹介されていて、読書欲をそそられる。 やっぱり本はいいなあと思わせるいい本だ。
今や世の中猫も杓子もスマフォやアイフォン。たまに電車に乗れば、紙の新聞や漫画、本を読む人など少数派で、みんな小さな箱を顔に近づけてスイスイタプタプ。
で、私も遅ればせながら4月上旬、支給品のケータイをガラケーからスマフォに変えた。キャリヤーは選べないけど(ソフトバンク)、機種は自由に選べたのでお山にも持っていけるように、防水、外部メモリー使用可、テレビは見ないのでワンセグとか余計なものがついてないという条件で104SHを選択。 まだメールもろくに打てないうちから、とりあえずGPS絡みのアプリだけは幾つか入れて、特に藪漕ぎ先輩をはじめみなさんが利用されていて評判のよい山旅ロガーと地図ロイドだけは急いでおおよそ使いかたをマスターし、せっせと奥秩父の地図のキャッシュに励みゴールデンウィークの奥秩父山歩きに備えた。 また今回は3泊4日の予定でとても本体バッテリーだけでは持ちそうもないので、これも色々な方が定番として勧めているPanasonic USB対応モバイル電源パック リチウムイオン5400 QE-PL201-W ![]() 今回は歩くためのナビゲーションツールとしては2万5000分の1の地形図をA3出力したものとコンパスを使い、スマフォは朝歩き始めるときに電源を入れたらそのままザックに入れっぱなし。夕方目的地について荷をおろしてログを終了したら一日の道程を地図ロイドで確認、というログのみに特化した使い方。そもそも紙の地図を持っていたら、現在地の同定さえできればわざわざ全体を把握しづらい液晶の小さな画面で地図を見る必要はない。ちなみ山旅ロガーの設定は15秒ごとの測定。スマフォは機内モードで。 前置きが長くなったけどまず一日目、川上村梓山から廃道梓山林道、岩屋林道経由、梓川岩小屋ルートのログ。ちなみに104SHでスクリーンキャプチャーするには電源ボタンとボリューム-ボタンを同時に長押し。なぜか(というかライセンス・フリーが理由で)ファイル形式はPNG。 ![]() 歩き始めて少ししていきなり1時間あまりのあいだがGPSで現在地が補足できてない(直線の部分)。途中町田市民休暇村までは舗装路で遮るものもないのに・・・なぜ?そこから未舗装の林道に入って少ししてなぜか復活。もしかしたら途中鹿よけの電線と高周波の音を発生する機械が仕掛けてあったのでそれが原因だろうか? あとはほぼ順調。雨降る樹林帯のなかの谷間歩きでもちゃんとログがとれている。岩小屋は現地でポイントをメモリーした。岩小屋到着後、国境稜線を超え山梨側にワープしているのは、おそらく到着後にザックを電波を補足できない岩小屋内に置いたまま、ログを止めるのを忘れて焚き火用の薪集めをしたり、水を確保したり、テントを張ったりしていたので、GPS(あるいはアプリ自体)が迷いに迷って混乱したのだろうか? ![]() この日はログ終了時でバッテリー残量約60%。ただし信濃川上までの道中メールや天気の確認、ブログ投稿などしたので歩き始めた時点で残量75%ほどだった。夜のあいだに充電しておいた。 二日目は岩屋から狙い定めた主尾根に乗り、国師岳までつめ、その後は縦走路を一路甲武信小屋まで。 ![]() 国師までのルートは地形図を見てたてた予想通り。梓川から国師を狙ったのはこれで3度目だが、やっと思い描いた軌跡を描くことができた。途中一度だけ誤測してワープしたところがあるがこのくらいはご愛嬌だろう。 ![]() 問題は次の国師頂上の東から天狗尾根への分岐を分けて、甲武信方面北北西に広い尾根を下るところ。確かにここは尾根筋が曖昧だが、それで迷うのは人であって、そんな要素はGPSによる測定には無関係のはずだが、なぜかここでも誤測。 この後の尾根筋のアップダウンでも微妙に山梨側にずれているのが気になる。 ![]() この日も甲武信小屋到着後長いあいだログを停止するのを失念していたため、甲武小屋周辺を真っ赤にしてしまった。電池は残量80%。歩行時間約10時間でこれなら、意外に持ちがいい。 ![]() 三日目は甲武信小屋から絨走路を雁坂嶺まで歩き、その後仮称孫四郎尾根というなんちゃって藪尾根を歩き仮称孫四郎天平まで。 ![]() 雁坂嶺まではほぼ問題ないが、なぜかそこから藪尾根に入った途端にロスト。ほぼまっすぐ歩いたので実際にあるいた経路に近いといえば近いけど・・・・。原因は不明だが、都内で自転車に乗って他のアプリでログをとるときもなぜか信号など停車中にロストすることが多い。このときも雁坂嶺頂上で藪に備えてレインジャケット、パンツを着たりしてちょっと休憩をとったのが遠因か?電池は約30%ほど使用して、残量50%をきったので山に入って2度目の充電。 ![]() 四日日目は孫四郎天平から藪尾根を適宜巻いたりしながら下って途中で雁坂小屋からの登山道に合流。そのまま川又まで下った。 ![]() 小ピークをまいたり、登山道に合流する地点もはっきり記録されている。 ![]() ただ最後の最後にまたもや架空の軌跡は国道を飛び越え、谷を渡って迷走・・・・ ![]() こうしていまさらながら初めてGPSなるものを使ってみたが、歩き終えたあとで、1日歩いてきた軌跡を確認できるのはとても楽しい。電池も意外に持ちがいい。スマフォのGPS機能では、ナビゲーション・ツールとしては頼りないところもあるが、こんな素晴らしいソフトを無料で提供されている開発者の方には大感謝。そもそもどこでも電子国土基本図が見られるというだけでも素晴らしい。まだまだソフト、ハードとも使いこなせてないのでもう少し使ってみて、機能やツールとしての限界を確かめてみたい。 ただ・・・・・ 電車のなかであろうと、たとえ誰も見ていない山のなかであろうと小さな画面ばかりに没頭して周りを見ないのでは、まさに木を見て森を見ずになってしまう。多少道に迷うことがあろうと、なるべくこういうものを当てにしないで歩きたいとも思う。やはり歩いているあいだはザックにしまっておき、藪やトレースの無い雪道で道に迷ってどうしようもないときだけ頼りにさせてもらうことにしようと思う。
2012年5月6日
4時過ぎに起きると外は薄曇り。昨日もどしておいたアルファ米わかめジャコご飯と味噌汁で朝ごはん。練乳入りインスタントコーヒーを淹れて、荷を片づけて5時20分出発。腐りかけの雪に足をとられながら尾根沿いに30分ほど下ると、雪がなくなり踏み跡らしきものも見えてくる。 ![]() 人の痕跡 ![]() 少し下るとすぐに最初の小ピーク手前の鞍部。 ![]() 12月に爪リンと歩いたときは尾根通しに愚直に進もうとして藪にはまった。巻き道を探すと左手、西側にはっきりと道がつけられていた。 ![]() 最初の小ピークを巻くとすぐに二つめのピークとの鞍部に出るが、ここは地形図で見ても東側すぐのところに登山道が走っているはずだ。草付きの急斜面にもなんとなく道らしきものがあるような、ないような・・・・下りてみる。 ![]() 10メートルほど下ると登山道にでた。ここから地蔵岩への分岐までは2、3分。 ![]() あとは朝の柔らかい光がさす奥秩父らしい道を軽快に下る。 ![]() ![]() ここにも森林軌道があったのだろうか。 ![]() 8:00 川又登山口。無事下山。 このあとバスを乗継いで三峰口へ。駅前の福島屋はすでに暖簾がでていて営業中。蕎麦と生ビールの誘惑は大きいが先を急ぐので駅の立ち食いで。何故か蕎麦がきれていてうどんになったけどこれもまたこれでよし。 ![]() ![]() お花畑駅で下車して川上家へ。実は5日に川上御殿でのホルモンBBQにお招きいただいていたが、山行予定から参加は無理そうなので辞退させていただいたのだが・・・・・ ![]() ちゃんといました、居残り佐平次約2名と居残り佐平子約1名。またもや人の家で我がもの顔で朝からビールを飲んでました。家にも帰らず呑んだくれて待っていてくれました。川上一家の皆様にも勢揃いで迎えていただき感謝。 それでビールとかワインとか焼酎とか日本酒とか飲んでいると、外はザアザアゴロゴロドッカーン。でもこうなると雹も雷も大雨もいい肴、かえって興が乗ってくる。雨があがると、外は陽がさしてきて気持ちよさそうだし、こっちもゴキゲンに出来上がってきたので、みんなでぶらぶらと銭湯へ。 ![]() クラブ湯 ![]() 男の夢。 ![]() いい湯でした。風呂から戻るとまた飲みなおして・・・・気がついたら陽が落ちていた。光陰矢の如し。またもや後ろ髪ひかれる思いで秩父をあとにする。 ![]() 奥秩父 山、谷、峠そして人、そして酒。
2012年5月5日
4時頃起きた。 ![]() マルタイの屋台ラーメンを食べたり、小屋仕事をひやかしたり、ポップコーンを大量に作ったり、甲武信小屋新名物たい焼き(見てくれはいまひとつだけど美味い)とコーヒーをご馳走になったりダラダラ。今日の予定を徳さんに話すと、そんな寂しいところに一人だといくら酒があっても足らないだろうと芋焼酎を餞別にいただく。ありがたいことだ。 ![]() さんざん長居して、11:30出発。縦走路を東、雁坂峠方面へ向かう。 久々に晴れ。気温も上がり霞がかかる。 ![]() 笹平避難小屋の前で一休み。最近お気に入りのしるこサンド。甘さ控えめで乾パンがわりに非常食にもなる。 ![]() ![]() 破風山。水を3.5Lほど背負っているせいもあってなかなかスピードがあがらない。 ![]() 15:40 雁坂嶺。 ![]() ここから藪尾根、孫四郎道を下る。 ![]() 尾根はほぼ真っ直ぐなので、一度コンパスをセットして尾根を外さないように歩けば問題ない。念のため1/2万5000に加え、1/10000で出力した地図も持参。 ![]() 北面の樹林帯なので残雪はそこそこあって50cm~100cmくらい。腐りかけでときどき踏み抜くけどワカン、アイゼンなしでもなんとかなる。そこそこの藪で、やはり幼木が鬱陶しい。 ![]() それでも途中、以前は道であったことを思わせるところも所々ある。 ![]() 16:20 仮称、孫四郎天平(まごしろうでんでいろ)。今夜はここに泊まる。 ![]() ![]() 柄にもなく空を見上げたくなるような、そんな場所。 ![]() 幕営適地を探す。といってもサッカーのフィールドが優に1面はとれる天平。どこでも適地だ。それでもなんとなくサッカーならセンターサークルのあるど真ん中当たりに仮の居を定める。 ![]() テントを張ったらやることはいつも同じだ。 音楽もある。 Be True to Yourself / ALTON ELLIS つまみもある。 ![]() 酒ならたっぷりある。 ![]() 客のいない、バー孫四郎・・・・・
2012年5月4日
4時前に目を覚ましたが、外は雨がしとしと。ラジオをつけると今日も天気は不安定らしい。湯を沸かして茶を淹れ、朝食に定番となったスープカッペリーニを手早く作って腹に入れ、コーヒーで一服。何だか煙草が無性に吸いたくなる。岩屋の中は雨風を凌げるのでテントの撤収、パッキングもはかどる。5時になりさあ出発するかと思って手袋をつけたりストックを持ったりしていると、いきなり雨音が大きくなりザアザア降り。やり過ごしてから出発することに決め、もう一度荷を解いてコンロとカップを出してコーヒーをもう一杯。今度は練乳をたっぷり入れて甘めに。 ![]() 5:30、雨も小降りになったので出発。雨をやり過ごす間に今日歩くルートを検討しておいた。岩屋の前で二つの沢が合流しているがそのあいだの尾根にとりつくことにした。これを登って国師ヶ岳からほぼ真北に伸びる尾根に乗ろうと狙いをつけた。 ![]() 昨日よりは雪は少し締まっているので、うまくルートを見極めながら登るとワカンを履いていればひどく踏み抜くことはない。ただ、たまに踏み抜くとワカンが雪に埋まった栂の幼木にひっかかって鬱陶しい。 ![]() 6時過ぎに主尾根に乗った。ここは地図にも小ピークとして記されているので間違いないはずだ。積雪は1m弱だろうか。 ![]() ここからコンパスを使って進路をほぼ真南にとりながら進む。地図にはない小さいピークを幾つか越えながら南下。2400mあたりから斜度も増し、栂の幼木に加えてシャクナゲが密生した藪が現れ、さらに積雪も増えて進み辛くなってくる。踏ん張りどころだ。積雪も優に1mを越える。 ![]() ![]() 一度少し樹林の疎らな斜度がさらにきついところに出てそこを雪の中を泳ぐように這い登り、再度藪に突っ込んでそこを抜けると・・・・ ![]() ![]() 7:45 国師ヶ岳頂上。 ![]() 唐突だけど、今回の岩屋林道歩きは、会ったことはないけど、2年前にこの国師北面の同じルートを同じ時期に歩かれそしていまは星になってしまったMOTO.Pさんのことを思いながら歩きましたよ。山の大先輩として、一度山でお会いしたかったです。 思ったよりも時間がかかった。行動食をとり、ここからは踏み跡を辿って甲武信のほうへ縦走路を進む。もう雪はうんざり。 ![]() 国師のタルを過ぎ、東梓の手前あたりでアクシデント発生。 ![]() 右のアルミワカンが真っ二つに。リベットが抜けたところは結束バンドで修理しておいたが、抜けかけていたリベットが幾つか完全に抜けて分離した模様。昨日ワカンを履いたまま強引に何度も沢を渡渉したのがよくなかったようだ。とりあえず手持ちの結束バンドで修理しようとしたが、バンドの幅がリベットの穴より若干幅広で入らないので、十得ナイフのリーマーで穴を広げたりと結構手間取り、途中大弛峠方面からきた2組4人ほどに抜かれてしまう。修理完了して冷えた体に鞭うって再度歩き出すまでに30分以上かかってしまった。 せっかく直したワカンだが、両門の頭手前あたりで雪は一旦減ってくるので、アイゼンに履き替える。KAJITAXの10本爪、LXT-C10。途中ほとんど雪の溶けてしまった部分もあるが、面倒なのでつけたまま歩く。 ![]() 富士見あたりから再び増えてきた雪に難儀しつつ、 15:20 甲武信ヶ岳 ![]() 雨こそ上がったけど霞がかかって展望も金峰がやっと見える程度。急いで小屋に向かう。 15:30 甲武信小屋。残雪期とはいえ、かなり時間がかかった。いつもの顔ぶれ、徳さん、爪ちゃん、ワッキー。混み始めたテン場にテントを張り、好意に甘えて薪ストーブの前で冷えた体を温めながら徳さんの話を聞き、美味しい肴と酒をご馳走になり、新しい人たちと知り合い、たっぷり飲んだけどそれでも飲み足りなくて、甲武信小屋極北のさむ~い立ち飲みバーでまた遅くまで・・・・ そう、いつだって同じだ。 How Come / RONNIE LANE
タイトルがまるまるパクリですいません。奥秩父 山、谷、峠そして人 山田哲哉
2012年5月3日 天気予報では関東は5月としては記録的な雨量の大雨だと言っているし、また甲武信小屋情報では今年はGWとしては残雪が記録的に多いというけど、とりあえず天気は回復傾向、気温も上昇し雨も降れば雪も少しは融ける(腐る?)だろうと予定どおり奥秩父を歩きにでかけることにした。 最寄り駅から電車に乗るとなぜかイジルとHピーが。今年は経路が違うので山では別行動、互いに予定通りに歩けばすれ違うこともない。塩山で降りる二人を見送り、ゆっくり鈍行列車の旅。途中小淵沢の乗り換え時にホームの立ち食い蕎麦で腹ごしらえ。GW中はいつも観光客でぎゅうぎゅうに混みあう小海線も乗客は疎ら。信濃川上駅からのバスに乗った登山客は自分を含めて二人だけ。共に梓山で降りた。毛木平方面に向かうその若者と別れ、11:15、小雨のなか梓川沿いの緩い坂を歩き始めた。 ![]() 12:00 町田市市民休暇村 ![]() GWにここから入山するのも今年で三年目。ただし、今年は一人だ。もう誰も一緒に歩いてくれない。雨は上がり蒸し暑くなってきたのでレインジャケットを脱ぎ出発。日が長くなったとはいえ今日も長い道程、ペースをあげて歩く。 ![]() 最初の崩壊した作業小屋を通りすぎて少し歩くと・・・ ![]() 道はこの濁流のなか。いつもは踝くらいの深さで、幅も4、5歩程度なのに・・・・。枝を拾って杖にして渡るが、膝まで水に浸かりすでにこの地点で靴の中を濡らしてしまう。 さらに30分ほど藪に戻りつつある林道を歩くと、朽ちて崩壊した橋のある梓川本流を渡渉するポイント。ここも水が多いがもう靴を濡らしているので強引に渡渉。 ![]() 渡るとすぐにもう一つ朽ちかけた橋があるがこれも危険なのでもう一度左岸から右岸に渡渉して戻るとすぐに崩壊した作業小屋。ここからは完全に藪化した林道跡を進むことになる。 けものの痕跡と・・・ ![]() ひとの痕跡。 ![]() 3つ目の作業小屋の裏に回り込むようにつけられていた林道跡は鉄砲水で完全に分断されていた。 ![]() このあたりから足元は雪、その上は藪。 ![]() 少し歩くと道は完全に途絶え沢床に消える。タイミングをあわせたように大粒の雨が降り始める。 ![]() 予想はしていたが水量も多く、腐りはじめた残雪もたっぷり。 ![]() ずぼずぼ股まで踏み抜き、踏み抜いた下には冷たい水が待ち構えている。堪らずアルミワカンをつけて歩くことに。渡渉しにくくなるが背に腹ははかえられない。 ![]() 少し広い右岸を行くが、時には冷たい沢を左岸に渡りまた戻る。以前はなかったピンクテープ、赤テープ、赤ペンキが主に左岸つけられていて、少し興ざめ。 ![]() 最初に歩いた2年前に道を間違えた支流ポイント。北方向からの流れは完全に雪の下に伏流。西よりから流れてくる本流に沿って進む。 ![]() このあたりから流れは半分くらい雪の下。渡渉も沢を覆った雪の上。そろそろと渡って上手く渡れるときもあれば、踏み抜いて腰の下まで水に浸かることも・・・。対岸にジャンプして上手く渡れることもあれば、ずりずりずり落ちて水に浸かることも・・・・。 ![]() 雨、雪、沢水にいい加減うんざりして、震えながら歩いていると、以前はこれが岩小屋だと思っていたニセ岩小屋に着いた。16:20。 ![]() hachiさんによると本物の岩小屋はさらに先らしい。冷えた体に鞭打って先に進む。ニセ小屋から10分くらい進むと右側に大きな枝沢。ただし完全に雪の下で沢音だけが聞こえてくる。大きな岩のようなものが先に見える。本流との合流点から70メートル進んで先ほど見えた大きな岩の裏側に回り込むと大きな岩小屋があった。 16:40 梓川岩小屋。 ![]() 前に雪が150cmほど積もって小さく見えるが中はかなり大きい。テントだと5張り程度。雑魚寝なら15人くらいが雨露をしのぐことができるだろう。 中から。 ![]() とりあえず、荷を降ろし雨のなかの薪を集める。集めた濡れた薪に火をつけようと苦労していると、体がブルブル震えてきて寒さが我慢できなくなったので、焚き火&岩小屋でテントなしで泊まる案を諦め、持参したBig Agnes Copper Spur UL1を岩小屋の中に張る。 ![]() 完全に雪の下に伏流化した沢から雪に穴をあけて水を汲み、テントのなかに入ってコンロの火をつけると焚き火のことなんてどうでもよくなった。とりあえず熱いお茶を淹れて体を暖めたら、スルメやチーズをツマミにボンベイサファイヤをちびちびやりながら夕飯の準備。 ![]() 今夜はいただきものの賞味期限切れアルファー米でカレー。100均のシリコン蓋となんちゃってコージーを使って暖かいカレーライスを食べると、さらにカレーが食いたくなったので、カレーポップコーンも。 ![]() ![]() ![]() これをつまみに音楽を聞きながらまたちびちび飲んでいたけど、よっぽど疲れていたのかあぐらをかいたまま酒の入ったコップを抱え込んで寝てしまったようで気がついたらもう22時。つりそうになった足を揉みほぐして、寝袋にもぐりこんだ・・・・ Kath Bloom 1981-1984
奥秩父 山と渓谷社編 アルパインガイド15
(昭和42年4月1日改訂四版発行 420円) ![]() ちょうど私が生まれた年に発行された奥秩父のガイドブック。特筆すべきは国師ヶ岳に至る道が5つも紹介されていること。 ![]() 甲武信岳―国師岳縦走 国師岳Ⅰ―琴川コース 国師岳Ⅱ―石楠花新道コース 国師岳Ⅲ―天狗尾根コース そして、 国師岳Ⅳ―岩屋林道コース 巻末付属の地図 ![]() このあと最初の琴川コースが森林軌跡から林道化されて、国師ヶ岳は、無雪期には簡単に車で頂上直下までアプローチできる観光登山の山となり、いずれのルートも歩かれることが少なくなってしまった。 蛇足だけど、巻末で宣伝されている奥秩父―山旅と風土 (山渓文庫〈第14〉) ![]() 机上登山ばかりではつまらないので、ゴールデンウィーク後半はやはり奥秩父を歩く予定。でも空模様も怪しいし、雨にうたれ、クサレ雪を呪う藪歩きになりそう・・・
朝、妻が新聞見て「今日はメーデーだー」と言うと、息子が「メーデーって何?」と訊いてた。
![]() かつて大井武蔵野館があった頃の駅前の場末感はすっかりなくなった、大井町にて。
小学生の頃、左巻き?だった父親が、毎年朝日少年年鑑という冊子を買い与えてくれて、それを愛読していたせいもあって、沖縄=自衛隊基地、米軍基地、太平洋戦争激戦の地というステレオタイプな先入観が頭のなかでできあがって、子供心にも沖縄に対して何か後ろめたさのようなものがあった。また、10代後半から20代前半にかけて映画を浴びるように見ていた時期があり、その頃見た高嶺剛の「オキナワン・チルダイ」、「パラダイスビュー」、「ウンタマギルー」といった琉球サーガ映画は沖縄の別の顔も教えてくれた。その後20代後半、仕事で全国津々浦々回ったけど、なぜか沖縄だけは訪れる機会がなく、かといって観光旅行というのも好きではないし・・・
数年前にこの本を読んで、久々に再び沖縄に改めて興味、というよりは淡い憧憬のようなものが湧いてきた。 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 ![]() 花柳界、映画興行界、格闘技を暗黒街という線で結んでみせた章、「花街・映画・沖縄空手」で語られる、まるで任侠映画の脚本のような話は、たしかに沖縄のもうひとつのステレオタイプな物語かもしれないが、それでもやはり惹きつけられる。今回の沖縄出張でもこの本の取材の軌跡をなぞるように那覇やコザを歩いてみた。 ![]() 深作欣二 「博徒外人部隊」より また藤田敏八が80年代にとった傑作青春映画 「海燕ジョーの奇跡」 「ちゅら島」、「基地の島」ではない沖縄、だけどそれらと決して切り離すことのできない沖縄がここでは書かれている。 ![]() もう一度、できれば(暇な?)仕事で行きたいな、沖縄。 嗚呼!おんなたち猥歌 [DVD] ![]() ![]() 内田裕也演じる売れないロック歌手のマネージャー役。内田裕也のダメ男ぶりとともにあまりにリアルでコミカル。コミカルだけどなぜかカッコいい。神代辰巳のセミドキュメンタリータッチの演出も冴える傑作。転がり出して止まらない物語のなかで、いかつい体を持て余す男。名演でした。さよなら、ホタテマン。
これまで使っていたバイクガイの自転車用ライトが暗くなってきた(単に気のせいかもしれない・・・)ので、今年の年頭に自転車のフロントライト、リアライトを新調。
フロントライト LEZYNE(レザイン) 充電式バッテリーライト MINI DRIVE ![]() LEZYNEのDRIVE三兄弟のなかの最小モデル。充電式。十分明るい。明るさ三段階のなかのMIDモードでも、街灯のない真っ暗な公園を十分走行可。ただし、電池の持ちはよくない。通常使っているLOWモードでカタログ値で3時間とあるけど、寒い時期に実際使ってみて2時間強というのが実感。充電池を本体に入れたまま、マイクロUSB経由で充電できるので面倒ではないけど、通勤片道約1時間なので二日に一回は充電が必要。専用電池なので切れても、乾電池と差し替えることはできない。頻繁な充電が面倒という人には、電池容量が大きい一つ上のお兄さんLEZYNE POWER DRIVEを勧めます。というよりも・・・・エネループなど汎用充電池が使えて、電池をわざわざ本体から取り出さなくても充電できる自転車用ライトを誰か作って欲しい。 リアライト Blackburn Flea 2.0 USB Rear ![]() これもかなり明るい。信号待ちしているときに、後ろに停車した自転車乗りのひとから「そのライト明るくてよく目立ちますねぇ」と声をかけられたこもある。クリップ式なのでつけるところが限定される。シートポスト等に固定可能なベルクロテープも付属するが、サドルバックとバッティングする。いろいろ試してみて、現在はメッセンジャーパックのバックルに着けて使用中。 ![]() 充電式電池の持ちもよく、カタログ値で点滅モードで11時間。ほぼ実感どおりで、週一の充電でも十分。USBから専用マグネット式充電アダプターを使用して充電。別に不満はないが、これも汎用ケーブル一本で用が足りるマイクロUSBのほうが望ましい。 Anthology / JImmy Reed これら二つをメインにして、これまで使っていたバイクガイのセットをバックアップとしてかばんに入れてある。そんなこんなで、相変わらず自転車乗ってます。ロードバイクに乗り始めてもうすぐ3年、自転車通勤始めて4年。最近はもっぱら通勤、お出かけの際の移動道具になっていて、自転車に乗ること自体を目的にした遠出はほとんどしてない。まあ、それでも十分自転車を楽しんでます。 積算走行距離:16123km
狩猟文学マスターピース
![]() 狩猟サバイバル 深重の海 ![]() 明治初期、押し寄せる近代化の波のなかで捕鯨を続ける太地の人々の悲劇を、力強い地の言葉をそのまま取り入れて壮大な叙事詩として語りきった捕鯨時代小説。いまから30年以上前に書かれた作品だけど、その強度は衰えていない。感服。 この作品のことを教えてくれた服部文祥に感謝。やはり、服部文祥からは目が離せないな。 沖縄出張から戻ってくると、どうも体調が思わしくない。翌々日には食欲もなくなり飯が食えなくなってしまった。心配なので病院にいって、若い女医に体をまさぐられたり、毛むくじゃらの下腹部にゼリーを塗られてグリグリされてエコーで調べてもらったが、原因がはっきりしない。とりあえず何か感染症かもしれないと抗生物質を処方された。翌日、血液検査の結果がでて膵臓炎だということになり、即入院。別に沖縄で悪さをしたわけではない。入院したのはJONIだ。 これまで家族で帰省する際に人に預けたりしたことはあったが、入院は初めてだ。飯を食わないので点滴をすると医者は言うが、やはり手足、ではなく前後肢を拘束されるのだろうか。普段は好き勝手なところで寝ているが、やはり檻のなかだろうか?寂しくはないだろうか? 心配しながら待つこと5日、どうにか食欲もでてきたので退院して家に戻ってきた。まだまだ元の元気はないがひと安心。 ![]() 今年の5月で12歳。人は犬と人では時間の流れるスピードが違うことを頭では知っている。当のJONIに「お前は、自分があっというまに飼い主を追い越して歳をとってしまったことをわかっているかい?」と訊いてみても、もちろん何も答えてはくれない。ただ、黙ってこちらを真っ直ぐ見つめるだけ・・・・ ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係 ![]() 桜はあっといまに咲き乱れ、春爛漫 街には眩しい笑顔の新入社員、新入生が溢れる だけど、いやだからこそ、春はBLUESだ 相変わらず、ただただ、素っ頓狂に・・・・ She-Wolf / Jessie Mae Hemphill
3月に奥多摩を歩いた時、雲取山から三条の湯に向かう途上で、つけていたKAJITAXの10本爪のアイゼンLXT-C10が故障。右足の前後を繋ぐジョイントバーの固定が効かなくなり前後に伸びて靴から外れてしまう。雪が少ないところで使おうと持参してた同じくカジタのRX-4に右だけ交換して三条の湯まで下った。小屋についてすぐに飲み始めたのでよく見もせずにそのまま翌日帰宅。洗って乾かしたあとで左右を比較してみた。
長さ固定パーツが摩耗していた。まだ固定可能な左もかなり摩耗が進んでいる。 ![]() このようにバーに刻まれた山を摩耗して幅の広がった固定パーツが越えてしまう。 ![]() なかなか使い勝手のよいアイゼンなので末永く使いたい。GWにも登用予定だし、そろそろ近づいてきたので、KAJITAXブランドを引き継いだ、モンベルのカスタマーサポートに電話で問い合わせてみた。金型、パーツは型番が同じなら旧KAJITAX製も現モンベル製も同じとのこと。さっそく取り寄せたい旨を告げるとそのまま注文受け付けてくれて、最寄りのモンベルショップに取りに行けばよいよう取り計らってくれた。これまでも何度かモンベルのサポートを利用しているけど、こういうところはワンストップサービスで話が早くてよい。火曜日に発注したら、木曜に指定しておいた新宿モンベルショップから物が届いたと電話があったので、会社帰りに自転車で寄って引き取ってきた。 1個税込500円也。念のため2個買っておいた。(左が新品、右が摩耗したもの) ![]() HPにあるPDFの取説を見るとモンベル製KAJITAXも日本製のようだ。ストラップも黄色もいいけど、赤も悪くない。ともかく当分はカジタのアイゼンを使い続けることができそうでひと安心。 で、持ち上げておいてあれだけど・・・・ 同じ山行時に同じモンベルのU.L.コンフォートシステムパッド90がまたもや・・・・剥離。 ![]() 以前は買ってすぐだったので無償交換してもらったけど、そのご1年以上たつのでもう無償交換は無理か。先日読んだULGこと寺澤英明さんの ウルトラライトハイキングギア
東京に戻ってきたけど、まだまだチルダイ。もう少し。
泊ふ頭、泊社交街 ![]() ![]() ![]() ![]() 栄町市場、栄町社交街 ![]() ![]() 農連市場、神里原社交街 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 那覇の街は路地と坂道だらけ。迷路を迷走・・・ ![]() ![]() ![]() ![]() 一応ビーチも・・・那覇ではなく宜野湾ビーチ。 ![]()
仕事で地方に行くとやること。
朝、地方紙を読む。ここ沖縄には沖縄タイムスと琉球新報がある。 ![]() 朝飯は喫茶店でモーニングセットか立ち食い蕎麦。 ![]() 古本屋を見つけて入る。 若狭通り、ちはや書房。素晴らしい品揃えでした。 ![]() 富士見ロマン文庫のヒッピードラッグカルチャー物を入手。野坂昭如の70年代以前のものにハズレはない。 ![]() 中古レコード・CD屋を見つけて入る。 那覇、ロマン書房。エロ系、ロック、沖縄文献、バランスがすばらしい。CDも安い。2枚で1000円でおつり。 ![]() コザ、中古CDレコード’69。うらぶれたBCストリートから横道に入ったところで偶然みつけた。 ![]() レコード、60年代~70年代のロック、歌謡曲のアナログ盤が充実。値段はそこそこだが東京よりは安い。近所のおじさんが普通にアナログ盤を試聴して購入していた。普段あまり見かけないピーター・ケイスのCDが5、6枚あった。 ![]() ここでもらったレコードマップにはロマン書房も記載されていた。 ![]() そして、時間があれば床屋で髪をきる。 泊社交街、前島理容店で髪をきってさっぱりした。髭も剃ってもらって1000円。 ![]() 西部劇のクリント・イーストウッドを気どって、床屋で地元の話を聞きながら髪をきってもらうのは至福の時間。 ![]() ・・・・・夜はちょっと外で飲んで、足りなければ地元の酒を買って部屋で飲む。ここ沖縄はコンビニでも泡盛が充実。 ![]() ちなみに、沖縄の弁当はおつまみ弁当。300円也。ビールが必須。 ![]() あと少しで東京にもどります。
那覇の表通りは観光客相手の店ばかりでザワザワしていて落ち着かないので、コザまで足を延ばしてみた。田中小実昌をきどってのんびり路線バスで。
![]() 客も疎らなバスに揺られて50分ほど。。 ![]() 途中道沿いに延々と続くのは基地のフェンスとその向こうの広々とした手入れの行き届いた土地。フェンスの向こう側では別の時間が流れる。矛盾。 「コザ」というバス停で降りる。銀天街、旧照屋特飲街。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 坂を上がって那覇方向に戻る。パークアベニュー、旧BCストリート。 ![]() ![]() アーケード街 ![]() もうすこしゆっくりしたかったけど、急に仕事の予定が入ってすぐに那覇までバスで戻ることに。 この街は、再訪したい。 一昨日から仕事で沖縄、那覇に来ています。が、諸々あって、仕事が減ったり滞ったりで時間が余って宙ぶらりんな状態。ふわふわ。夏の前の微熱。チルダイ。 那覇の街をぶらつく。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 波の上。辻 ![]() 泊 ![]() 桜坂社交街 ![]() ![]() ![]() ![]() 竜宮通り社交街 ![]() 栄町社交街 ![]() ![]() ![]() ![]() 骨まで溶けそう。
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